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3.言えない気持ち15
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栗原は申し訳なさそうにうつむきながらも、頬を赤く染めていた。
優しいけど普段は無表情な栗原が、見たこともないような表情を僕だけに見せてくれる。それだけでも、僕には十分だった。少なくとも本当の返事をじっくり考えたいと思うくらいには、栗原は僕のことを良く思ってくれているんだ。
「ううん。考えてくれるだけでも嬉しいよ。ありがとう」
栗原の手を握ると、栗原はビクッと驚いて、さらに赤くなった。実は結構、照れ屋なのかもしれない。そんな栗原が可愛くて、僕はしばらく栗原の手を握ったままだった。
そんな中でも僕は覚悟を決めていた。これから断られる可能性も高いわけだし、調子に乗ってはいけない。自分にそう言い聞かせながら。
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