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1話【無理だよ、こんなエベレスト】
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球輝「暑いな〜」
今は真夏である、夏だから暑いのは当たり前だ、でもそれ以外にも暑かった理由があった
絵翔「暑いね〜特に球輝暑そう」
球輝「なんでだろうな〜」
絵翔「なんでだろうね〜」
球輝「お前をおんぶしてるからだよ!」
学校に向かうために俺たちは地下歩行空間を歩いていた、するとこいつが「おんぶ…」と呟くからしょうがなく…満更でもなく、寧ろ喜んで俺はおんぶした…でもそろそろ周りの目が痛い…
絵翔「密着してるから尚更だよね〜」
球輝「分かってるなら降りろよ!」
絵翔「やだ、もう少し…」
球輝「今日はやけに甘えん坊だな、昨日なんかあったのか?」
絵翔「聞いてよ、酷いんだよ!?」
球輝「あ、あるんだ」
絵翔「昨日ね?兄ちゃん達が二人で歌を作ったって言うから聞いたんだよ、それが凄い怖い歌でさ…」
球輝「あ〜お前ホラー苦手だったもんな」
のくせして映画を借りてきて次の日、俺に抱きついて来るのだ。可愛いから毎日でもホラーを見て欲しい
絵翔「いや、ホラーじゃなくて戦争もの…」
球輝「あ、重いやつだ…」
俺もそれは嫌だ
絵翔「歌詞は生々しくて重いしさ?曲調も怖いし、それっぽく歌うしで…良い曲だとは思うよ?上出来だと思うよ?けど…聞いた後、鬱になったよね、頭から離れなくて寝れなかったしさ、夢には出て来るしさ?」
少し力を感じた、怖いことを思い出して絵翔が力を入れているのだろう、文弥(ふみや)さんは小説家だし、音葉(おとは)さんは作曲が上手い、そんな2人が作った曲なのだから相当心に響いたのだろう…
球輝「それは辛かったなwww」
でも寝れなくなった絵翔を想像して笑ってしまった
絵翔「そうなんだよ!だからもう少し…」
球輝「でもあともう少しで改札だから流石に降りろよ、ピッてやりづらいだろ?」
俺は絵翔を降ろして改札を抜けて駅の発車表を見る
球輝「やべっ!あと2分じゃん、急ぐぞ!」
絵翔「え?あ、うん!」
俺たちは走った、俺はサッカーをやっているから走るのには自信があった、だから間に合わせる自信もあった。俺は急いで階段を登って電車に乗り込む
球輝「ふ〜間に合ったな!…あれ?」
隣を見ると絵翔がいない、絵翔は階段すら登っていなかった
球輝「急げ、もう出発するぞ!」
絵翔「俺、間に合いそうに無いから先に…あ、ちょっと待って?…俺の事は置いて先に行け!!!」
球輝「なんで言い直したんだよ!」
こいつは時々厨ニ病だ
絵翔「使ってみたかったの!!」
球輝「いいから早く登ってこいよ!」
絵翔「無理だよ、こんなエベレスト」
球輝「いや、一般的な階段だからな!?」
絵翔は登ろうとしない、多分こいつは死んでも階段を駆け上がろうとはしない
球輝「ったく、しょうがね〜な!」
俺は急いで階段を降りて絵翔をおんぶして階段を駆け上がる
絵翔(凄い、おんぶしてこんなスピードで登れるなんて、汗凄いな〜でもやっぱり球輝は良い匂いがする…)
なんとか電車に乗り込むと同時に扉が閉まる
球輝「は〜なんとか間に合ったな…」
絵翔「ありがと球輝、やっぱり球輝は凄いよ!かっこよかった!」
※おんぶしたままです
球輝「伊達に運動してね〜よw」
※電車の中です
絵翔「これで遅刻しなくて済んだねw」
球輝「一時はどうなるかと思ったぜw」
絵翔は俺から降りてハグをして来た
絵翔「球輝、本当にありがとうね!」
俺はハグを返して
球輝「おう、どういたしまして」
絵翔(やっぱり球輝は良い匂いだな〜ずっとこうしてたい)
やっぱり絵翔は可愛いな〜ずっとこうしてたい…
俺達は強く抱き合った
※電車の中です
END
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