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18歳以上ですか?
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オレの言葉に、大きな瞳を更に見開く美羽。
その行動を承諾の返事と感じ、また美羽の体をそっと抱きしめた。
いつもなら、このままセックスに流れ込むが、そんなわけにもいかないだろ う。
ラブホに来て、初めて何もせずに過ごした。
美羽に送っていくと言うが、一人になりたいと、断られた。美羽の体が何より心配だったが、精神的に不安定になることもあると聞くし、無理はさせなくなかったので、真っ直ぐ家に帰るように何度も言い聞かせ、別れる。
一人になると、どんどん実感が湧いてきた。家族、か。中学時代の悪友の中にも、既に家族を持った奴がいる。
確か、まだ結婚できる年齢ではないからと、子どもは産んで育てているが親元で生活していると聞いている。
そういえば、18歳まで結婚できないんだった。
それに思い至り、勢いでプロポーズしてしまった自分が恥ずかしくなる。
今更、あと一年半ほど待ってくれ、なんてカッコつかねえな、と思いながらも、撤回する気は全くなかった。
浮き足だちながら、なんとか自宅に到着する。
早く、自室のパソコンで色々調べよう。
お金ならあるんだし、美羽とお腹の子のためにできることはなんでもしてやろう、そう思う。
まずは、病院探しからか。女医がいいな。あと、名前も考えるのか、それは性別決まってからか。
ああ、美羽んちに結婚の許しを貰いに行かなきゃな。親父さんに殴られるのかな。やっぱお嬢さんを下さいって言うのか。
面倒だけど、うちの親にも言わなきゃな。クソ親父もクソばばあも、どこでなにしてんのかわかんねえけどな。まあ、後回しでいいだろ。
一人、妊娠について調べながら物思いに耽る。
後から考えれば、この時が一番幸せな時間だったのかもしれない。
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