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登校
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「ってちょっと待て!!
今からまた寝んのかよ!?」
俺は会長がかけているショッキングピンクの布団をバサッと剥がす。
会長は「だってまだ5時前じゃないかぁ...」と言って踞っている。
「二度寝すると遅刻するだろ!
俺起こさないから。先いくから。」
「それはいつもじゃないか...
あ、いつも......ああ!」
会長は突然起き上がると、着ていた服を脱ぎ始めた。
いきなりなんだよ......
俺が会長を横目で見ていると、ワイシャツを羽織ってこちらを振り返った。
「宗吉、今日は一緒に登校しよう!」
えっ。
「やだ。」
すみません即答です。
「なっなんで......」
会長は少しショックを受けたような顔をする。
「この前言っただろ......薫の取り巻きに囲まれてもみくちゃにされるの嫌だって。」
「だから、いつも宗吉が行ってる時間に行けばいいじゃないか。
せっかく早く起きたんだから、たまには良いだろう?」
「ええ......」
「なんでそんなに嫌がるんだい...?」
俺が露骨に嫌そうな顔をすると、会長は「いいよ!それなら勝手に宗吉の後ろについていくから。」と言ってネクタイをしめた。
「二人で通うの久しぶりだね、宗吉。僕は本当に嬉しいよ。」
朝のさわやかな空気に負けないくらいのさわやかスマイルで、俺の横に並んで歩いている会長。
居心地の悪さ、100%☆
会長はというと、随分嬉しそうだった。
......まあ、たまには良いかもな。
俺はそう思うと、会長の話に耳を傾けた。
「帰りも一緒に帰ろうか。
今日は丁度生徒会があるし。」
「いいけど、松崎と藤森も一緒だろ。」
「今日は彼らには遠慮してもらって、二人きりで寄り道したいな。」
会長は間抜けな笑顔でそう言う。
会長と寄り道...二人でするのは久しぶりだ。
俺は「ああ、わかった。」と答える。
会長と並んで歩くなんて目立つだろうが、仕方がない。
どこに行くのか知らないが、付き合うことにした。
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