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綺麗な思い出は綺麗なままで...
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俺はかなりショックを受けていた。
有村先輩が...そんな人だったなんて。
有村先輩は俺と会長を生徒会に誘ってくれた人だ。
俺達よりも小柄だがしっかり者で本当にいい人だった。
俺だって尊敬してたのに...
俺がガーンと頭を殴られたようにグラグラ揺らしていると、会長が寝そべりながら話しかけてくる。
「宗吉、大丈夫かい?」
「これが大丈夫に見えるか...」
俺は溜め息をついてそちらを向く。
「そのあと前副会長の森先輩に聞いたら、前から有村先輩はああだったって言っていたよ。」
「そうか...全然わかんなかった。
薫はその前からわかってた?」
「会議中に熱っぽい目で見られてたのは気づいてたかな。」
「おおう......」
会長はふふふ、と笑って俺を見る。
「有村先輩、宗吉にも欲情してたみたいだよ。
だから僕らを生徒会に誘ったのかもね。」
がーん
嘘だろ...会長だけならまだしも俺も!?
そんな話、聞きたくなかった...
俺は頭を抱えるとベッドに転がった。
俺達が1年の時の春、
有村先輩がにこにこしてこう言った。
「君らは光るものを持ってる。
すごく期待できる人材だ。
俺と一緒に、学校を変えない?」
その言葉に感動して、俺は生徒会に入ろうと思った。
いつも薫の影にいた俺にも、光るものがあるんじゃないかって。
なのに......
「つまり、先輩が見出だした光るものは僕らの隠し持ってるバズーカ砲で、期待したのはテクニックってことかな。」
エスパー高平がまたしても俺の心を読み、さらっと答えた。
けっ......汚れてる...っ!
あの日の有村先輩の笑顔が、砂のように俺のなかで消えていった。
ちなみに、バズーカ砲って言い方は藤森に教わったみたいです。
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