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けたたましく鳴る目覚ましの音で目を覚ます。
今日もまた憂鬱な1日がはじまる。
無理やり体を起こしてベットから出る。今日も空は嫌味なほど晴れ渡っている。
重たい瞼をこすりながら部屋を出ると1番上の兄に出くわした。
彼は朝から嫌なものでも見た、といった顔で私を睨みつけるとさっさと階段を下りていった。
彼はこの長宮財閥の長男坊で名を晴樹という。父方の祖母がイギリス人でその血を濃く受け継いだのか、
透けるような金髪に美しい翠の眼をしている。すれ違う人が皆振り返るような美貌の持ち主だ。
今年大学を主席で卒業した晴樹兄さんは今は父の秘書を務めている。
私とは正反対の人間で、なんでも卒なくこなす。
何事も人の手をかりなければ出来ない私は晴樹兄さんの一番嫌いな人間らしく、嫌われている。
話しかけても無視されるほど、だ。
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