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先生の後について、見たことをない人物が教室に入ってくると途端、騒がしくなる。あの人は一体誰だ、格好いい、彼氏はいるのか等々…
たしかに彼はとても整った顔立ちをしており、もしこの学校に通うのであればすぐにでも親衛隊ができそうなぐらいだ。
しかし、私はといえばその転校生に対して嫌な汗が吹き出てくるのを感じた。なぜ、あなたが、ここに。
もしかしたら、もしかしたら人違いかもしれない。低い確率にかけてみる。
カツカツ、と先生が黒板に名前を書いていく。やめて、やめて。
その名前は、
「今日からこの学校に転校してくる栄宮知宏 サカエミヤ トモヒロ くんだ。みんな、よろしくやってくれよ。」
「はじめまして、栄宮です。親の都合でこの学校に通うことになりました。よろしくお願いします。」
彼は
「じゃあ栄宮の席は…」
私の
「おっ、長宮の横が空いてるな。栄宮、お前の席はあそこだ。」
神様はなんて残酷なんだ。
指定された席に向かうため、彼がこちらに向かおうとする。
呆然としていると、目があった。彼はずっとこちらを見つめながらゆっくりと、ゆっくりと近づいて、そして
「久しぶり、聖。また会えて嬉しいよ。」
にっこりと私の婚約者は笑った。
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