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冤罪..1
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***
ルーノが作戦本部に入って来ると、
その部屋に居た者達は一斉にルーノの方を見た。
新入りからベテランまで、
表情は揃って不安げだ。
しかしルーノは顔色一つ変えず、
たまたま傍にいた構成員に普段通り状況を訊ねる。
「それが…」
その構成員は一瞬言いにくそうに言葉を詰まらせたが、すぐに報告を始めた。
「…スピリート軍はチィエラルコから手を引いたようで、我が領土からは全体撤退しました。
暗号無線傍受からも、これは確実だと思われます。
しかし…
第一子息様・第二子息様連合軍は、撤退中のスピリート軍に空爆を加えたのです。」
「どれ程の規模だ?」
「数は多くないのですが、
入手した名簿からして、航空部隊の中でも成績のいい者を集めて出撃させたようなので、
スピリート軍の被害は軽微とは言い難いです。」
「モニター。」
ルーノがそう言うと、
その意図を感じ取った当直は、
その時の映像を展開した。
「…兄様方らしい。」
ルーノはそれを見て苦笑する。
画面に映る戦闘機には、
ルーノの部隊の紋章に酷く似たマークが印されていた。
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