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気持ち..6
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***
ここからどうすれば…?
俺は、自分からルーノに心理戦(?)を仕掛けておきながら、
手順を全く考えてなかったという自分の大失態にようやく気付いたとこだった。
…しょうがねぇだろ?
こんなん習った事ねぇし、
良く言えば作戦だけど、
悪く言えばハッタリなんだし。
ルーノに手錠を外してもらって、
会話出来るような雰囲気まで持ち込んだはいいけど、
ここでいきなり“俺を釈放して下さい”なんて言ったら一発で殺されそうだし…。
「ルーノ。」
そう呼び掛けると、
「ん…」
とくぐもった、甘えた声で返される。
…ゔーん。
第一段階としては、毎晩の行為をやめて欲しかった訳だし、
一気に行動するのも怪しいから今日はこんなもんなのか……?
内心テンパりながらも、
とりあえず今日はルーノにこのまま寝てもらうのが一番だと思った俺は、
ルーノの背中をトン。トン。と一定のリズムでゆっくり叩いてみる。
…こんなに気を許してくれたのに、
実は全部逃げる為の演技でしたという事実は、
ルーノにとっては残酷だろうし、俺にとっても後味悪いけど、
国に、スピリートに帰るためだ。
仕方ねぇんだ……
それに。
俺がプロフィテーギの男を抱き締めるって事は、
空から皆も…父さんも母さんも見てるんだろうけどさ。
皆は裏切りじゃないって、
わかってくれてるよな?
大丈夫。
俺はぜってー皆の無念を晴らすよ…。
皆への誓いを新たにしながら、
俺も目を閉じる。
全ては上手く行った……
そう思ってた。
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