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Past9
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裕「一年くらい…前かな…俺、始めて彼女ができたんだよ」
葵「え!彼女!」
裕「うん、あっちから告ってきたんだ。それで付き合うことになったんだ」
葵「彼女いたんだ…(ボソッ」
裕「笑顔がすげぇ可愛くて…そしたら段々、俺のほうが彼女に夢中になってきちゃって……大好きだった。それからずっと、順調に付き合いを続けてきた」
葵「うんうんっ」
裕「そしたら、なんか月日が経つにつれて皆にも先生にも俺たちのこと知れ渡ってて、公認カップル…みたいな感じになったんだよ。俺は少し照れ臭かったけど、嬉しかった」
葵「おぉっ」
なんだ…幸せそうな話じゃん
なのになんでそんな切ないような顔してるの??
裕「それからも、ずっと半年以上付き合い続けてきた。………けど、ある日……
彼女が妊娠した……」
葵「え…?…それって、裕の…?」
裕「いや、違う。」
葵「っ……」
裕「俺、二股…されてたんだよ」
葵「嘘……ひどいよ、そんなことするなんて」
裕「すげぇ、ショックだった…。まぁ案の定、表での彼氏の俺が呼び出された。そこには彼女もいた、先生が彼女に誰の子だと問いかけたら……迷わず俺を指差した」
葵「……ひどい…」
裕「それ見てさらにショック受けた。必死に俺じゃないって訴えたけど、無理だった…本人が言ってることは否定出来ないって先生が…言い出して」
葵「……」
裕「そんで俺は、有無を言わさず転校させられた」
葵「え……説得出来なかったの…」
裕「うん、俺の言うことなんて誰も聞いてなんかくれなかった」
葵「……そっか……」
裕「彼女がその後どーなったかは知らないけど、どーせ股かけてたやつと幸せにやってんだろーな…」
葵「……」
裕、こんなに辛い思いをしてきたんだ…
裕「でも、彼女にはこんな酷い仕打ち受けたのに、なんでかどーしても嫌いになれなかった。……俺の、初恋だったから…」
葵「裕………」
裕「…………………似てるんだよ…………」
葵「へ?」
裕「お前、彼女にそっくりなんだ…」
葵「…………え?」
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