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木曜日の約束
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……はぁぁぁ………。
誰も居ない教室で、大きな溜息を漏らす。
時間は既に、6時半をまわっていた。
なぜ、こんな時間までここに居るかと言うと。
泉待ちだ。
今日は、一緒に帰る曜日。
もう一度言っとく。
泉と一緒に帰る曜日だからだ。
木曜日はいつも泉と一緒に帰っている。
小学校くらいの頃からの習慣だ。
特に理由はないと思う。
最初は確か、俺の親からの提案だった気がする。
理由を聞いても、答えてくれなかったから、もう気になることはない。
泉は、理由を知っているようだが答えてくれる様子はないし。
俺たちは、特別な事がない限り今まで1度もこの約束を破った覚えはない。
特別っていうのは、学校自体が休みの日とか、親の送迎がある日とかだ。
みんなは泉がバスケ部なのは知っているよね?
初めて知った人も、いるのかな⁇
まぁ、泉はバスケ部だから部活が終わるまで、待っているんだ。
でも。
今日は、やけに遅い。
いつもは、部活が終わればすぐに迎えに来るのに。
泉の身に何かあったのだろうか?
いや、そんなはずはない。
泉はがたいがいいから、怪我をさせる事はあっても、滅多に当たり負けなどしない。
でも…これだけ遅いと少しだけ心配だ。
俺の方から迎えに行こうか?
でも、行き違いになったらめんどくさい。
7時になっても来ないようなら、迎えに行こう。
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