アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
-
自分より遥かにウエイトのある人間を運ぶのは、容易では無い。
部屋に篭りきりの運動不足の身体にはキツイ物があった。
漸く玄関に辿り着いた頃には、利彦は息も切れ切れで、運び込んだ人間と共に其の場にへたり込んでしまった。
我ながらこの世話焼きな性分には厭きれてしまうな、と尚も意識を戻さない人間を横目に深く溜息を付いた。
軽く息を整えた後に改めて運び込んだ人間の姿を検分してみると、その余りのみすぼらしい身形に思わず顔を顰めてしまう。
性別は男、歳は二十前半から後半と云った所だろうか。
どう見ても未成年で無い事は確かだ。
こういう場合、早々に救急車を呼ぶか、警察に任せるのが一番だが…そんな事を考えていると、男が意識を戻したのか何事かを呟いている。
利彦はそれに慌てて男に向って声を掛けた。
「おいっ大丈夫か?どこか悪いのか?だとしたら救急車を……」
「…は……った」
「ん?何だ?」
「……ハラ……減っ……た」
「…………はぁ!?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 17