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巫女都を浴室に残し、部屋へと戻った正太郎は落ち込んでいた。完全にやらかした気がする。
巫女、何も言わなかったな...、
嫌われたかもしれない。だとしたらきっと巫女都はここには来ないで家に帰るだろう。
「.........ハァ。...寝よ。」
ふて寝を決め込みゴロッと横になると、ガチャッとドアが開いて巫女都が部屋へ入ってきた。そのまま真っ直ぐベッドにきて座ると「正ちゃん眠いの?」と聞いてくる。
「巫女、.....帰んなかったのか? 」
「何で?お風呂入ったのに帰んないよ。泊まるって言ったじゃん。」
そう笑う巫女都に正太郎は内心安堵したが、次の瞬間気が付く。
........同じベッドはマズいだろ。
巫女都は頻繁に泊まるが、幼い頃から二人はいつも同じベッドで寝ている為、年頃になった今でも芳美が別の寝具を用意する事は無い。
佐倉家の男は皆長身なので、正太郎もダブルベッドを使っているから、巫女都くらいなら少々手狭だがいつもなら問題無い。
けど今日は違う。自分の気持ちを認め、巫女都にその気持ちを伝えた今、同じベッドに寝るのは色々と問題が有る。
「...あー、巫女、今日は違う部屋で寝ろ。」
「何で?」とキョトンとする巫女都に正太郎は仕方無しに理由を言う。
「さっき言ったろ、巫女が好きだって。だからだ。」
「ふーん。やっぱ無しって言ったくせに。しかも言い逃げだし。」
「...巫女、困ってたし、...それなら、...困らせるくらいなら、今迄と同じで良いかなって思ったんだよ。」
不満げに言う巫女都に正太郎困り顔で白状したが、少し考えた巫女都は正太郎に告げた。
「ビックリしたけど、困ってはいないよ。...うん、寧ろ正ちゃんに好きだって言われて、嬉しかった。でも、この気持ちが何なのか分からないから、確かめようと思う。」
その場で巫女都が「はい」と言って両手を拡げるのを見て、今度は正太郎の方がわけが分からなくて聞く。
「......なに?」
「抱っこ。ギュッてしてみて」
「 はっ!? ...何で?」
「確かめるって言ったじゃんっ!」
ビックリしている正太郎を気にも留めず、巫女都は早く早くとせがみ、正太郎は渋々身体を起こすと巫女都を抱き締めた。
......これで何を確かめんだよ。理性か?俺の理性を確かめてんのか!?
内心ドギマギする正太郎にはお構い無しに、巫女都は正太郎の背に手を回すとギュッと抱き返し、暫くすると「やっぱりだ」と納得してその手を緩めた。
「 ......巫女?」
何がやっぱりなのか更々分からなくて問い掛けると、巫女都はそんな正太郎にはにかんだ。
「やっぱ、僕も正ちゃんと同じ好きだと思う。こうするとドキドキするもん。これってそういう事でしょ?だから、やっぱ無しは無しにして!」
「...巫女、本当に?」
言って抱きついてきた巫女都に正太郎がおっかなビックリ問うと、「本当に本当!」と照れながらも満面の笑みを浮かべた。
「好きだよ、正ちゃん!」
満面の笑みのまま、顔を見てはっきり言われた告白に、正太郎はキスしたい衝動に駆られて巫女都の肩を掴みゆっくり顔を近づけていくも、
「よし!これでもう安心だね!もうここで寝てもいいよね?もう寝る?正ちゃんさっき眠そうだったもんね。」
「 え"っ!?」
良い雰囲気を察っせなかった巫女都にそう言われ、とっとと横になった巫女都が「早く早く」と隣に寝るよう正太郎に促す。
嘘だろ、男子高生の性欲舐めんなよと悶々としながらも正太郎が隣に横になると、巫女都はガバッとしがみついてきた。
「嬉しー!正ちゃん、僕、凄っく嬉しい!!」
「...あ、あぁ、.....俺もだよ、」
胸に顔を埋めてぐりぐりしてくる巫女都に、正太郎は殊更平常を装って言ってみたが、その内心は全く違う。
嬉しいけど嬉しくねぇ!!なんだこれ、生殺しじゃねぇか!!
正太郎の体温に安心しきって直ぐに寝た巫女都と違い、正太郎はその巫女都の寝顔を見て起きてしまった下半身を寝かしつけるのに時間を費やしていた。
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