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「 あのくそムッツリ野郎っ!」
帰り道、正太郎は苛々しながら歩いている。
学校を出てからずっとこんな調子の正太郎を宥めながら、巫女都は苦笑して言う。
「最後の取り組みはあれだったけど、やっぱ先輩強いし全然敵わなかった。...悔しいし、またやりたいなぁ。」
「 駄目だ!金輪際あいつには近付くな!敵わないなら尚更だ。なんか有ったら困るからな」
真剣に諭す正太郎を見て巫女都はふふと笑って腕に絡み付く。正太郎が自分の心配をしてると思うだけで気分がいい。
「なんかあっても正ちゃんがさっきみたいに助けてくれるんでしょ? さっきの正ちゃん、凄っく格好良かったよ!」
...この計算じゃ無い無意識の上目遣い。今すぐ襲っちまいてぇ!!...いや、ここは我慢だ。今日は有無を言わさず、ぐっふふ!
「...ところで巫女都さん?約束は覚えてますかな?」
正太郎は歩みを止め、巫女都の両肩に手を置き真摯な態度でそう聞く。微笑み小首を傾げた後「もちろん!」と返して来た巫女都によしよしと思ったが、にやけない様に頑張る。
「ちゃんと覚えてるよ?何すればいい?」
「飯喰ったら、身を清めて離れに来なさい。良いな?絶対だぞ?」
身を清めて離れ...? っ!?正ちゃん、もしかして、エッチな事お願いする気!?
正太郎の願いにおおよその予想が立った巫女都は今更慌てる。
「しょ、正ちゃん、願い事はエッチな事以外に......、」
「却下だ!...何でもっつったのは巫女だよな?これは譲れん!!夜、離れだ。分かったな。」
「.......わかっ...た。」
正太郎に被せ気味に却下された巫女都は顔を真っ赤にしながら了承すると、先程まで苛々した足取りだった正太郎の足取りがスキップでもしそうな程軽やかに変わる。
さて、なっにして貰おうかなぁー。こんなチャンスは滅多に来ないからなー。巫女にやって貰いたい事、しこたま有んだよなぁ。一つに絞んのは逆に難いな。......あれ?
願い事を考えながら歩いていると、巫女が着いて来てない事に気が付き、振り返って声を掛けかながら戻ってく。
「おーい、巫女。どした?」
「......正ちゃん。僕、なるべく頑張るけど...、あ、あんまり過激なお願いは...」
「...巫女。大丈夫だ!」
正ちゃんの言葉を受け、僕の願いが聞き入れて貰えたと嬉しくなって「正ちゃん」と思わず名前を呼ぶ。考え過ぎだったなと正ちゃんを見上げて笑ったけど、次の瞬間には笑顔が引きつった。
「羞恥の向こう側に快感が待ってる!安心して身を任せろ!!」
「........正ちゃん。...ハァ、全然安心出来ないよ......。」
やる気満々の正太郎に巫女都はがっくり肩を落とし、引き摺られるように歩みを進めた。
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