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「正太郎、巫女ちゃん頼む!!この通りっ!! 明日1日だけだ、マジで頼むよ!!」
「嫌だね。無理なもんは無理。他あたれ。」
床に平伏し、正太郎と巫女都に盛大に懇願しているのは、去年まで正太郎と同じクラスで友人の
柿崎 慎一郎【カキザキシンイチロウ】だ。
明日1日、巫女都に自分の彼女のフリをして友人とのダブルデートに行って欲しいと頼み込んでいる。
必死の様子の慎一郎に構いもせず、正太郎は冷たく断り、巫女都と側にいる智は困った様子で何も言わずにそんな2人を見ている。
「大体なんで巫女なんだよ。シン女いっぱいいるじゃねぇか。そん中から選んで連れてけ。」
「いや、それは無理。面倒な事になるのが目に見えてるし、巫女ちゃんとはレベルが違う。奴をぎゃふんと言わせてぇんだよ、頼む!!」
床に頭を擦り付けるように平伏した慎一郎を見て、巫女都は慌てた。
「柿崎くん!? あ、頭上げて?もう!正ちゃん!」
「んな事されても嫌だね。巫女がシンの彼女?フリでもお断りだ。」
ふんとそっぽを向く正太郎に、慎一郎は「それなら」と呟き、何やらゴニョゴニョと耳うちをする。
それを聞いた正太郎は、弾かれたように慎一郎に向き直ると、がしっと肩に手を置き確認する。
「今の言葉、嘘偽り無く本当だろうな?絶対に大丈夫なんだろうな?」
その言葉に慎一郎が「必ず!」と誓うと、正太郎は「分かった」とコロッと意見を変え了承すると巫女都を見て、さも人の良さそうな顔をしてみる。
「 巫女、シン困ってるから明日1日付き合ってやれ。これも人助けだ。な?」
「やだよ。正ちゃんのその顔、凄っく胡散臭いもん。」
チッ、巫女め。...流石察しがいいな。しゃーねぇ。
「 んな事ねぇよ。じゃあこうしよう。明日はシンに付き合ってやって、明後日は俺と道場行って、その後デートしよーぜ?それならいいだろ?」
「道場っ!?本当に本当??正ちゃんが相手してくれるの?? 凄っい、嬉しいっ!行く行く、絶ー対行くっ!!」
抱きついてきて盛大に喜びを表す巫女を見て俺はほくそ笑んだ。巫女はチョロい。
「 つーことでOKだ。シン、分かってると思うが、約束はきっちり遂行しろよ?」
「ああ、任せろ。じゃあ巫女ちゃん、明日はこれ着て来てね。メイクは...、必要ねぇな。じゃ、明日迎えに行くから頼むね!宜しく!」
と慎一郎は大きな紙袋を渡して立ち去った。
巫女都はキョトンとその姿を見送った後、紙袋の中身を見てギョッとして固まる。
そんな巫女都を見て、正太郎と智も紙袋の中身が気になり見て見ると、巫女都が固まった理由が分かった。
「凄っげぇな。このスカート丈際ど! 下着まで入ってるぞ?」
と智が女性ものの透け透けパンティーを指に引っ掛けクルクル回すのを見て、正太郎は生唾を飲み込み心に決める。
明日は兎も角、ありゃ今夜着せよう。
そんな正太郎を横目で見ていた巫女都は悪寒がした。
正ちゃんのあの顔、絶対良からぬ事を考えてる。今のうちにちゃんと釘刺しておこ。
「 明日は兎も角、今日は絶対着ないから!」
「えっ!?.....何で分かった?」
「 正ちゃん、鼻の下伸びてる。だから分かったの。いい?絶対着ないからね?」
「.....あっそ。」
正太郎はつまらなさそうに、鼻の下を擦りながら答えた。にぶちんで居てくれりゃ良かったのに。
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