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今朝もいつも通り、巫女都は境内の掃除をしている。学校も後一週間程で夏休みとなるが、夏は神事や祭事が多くなるため巫女都は毎年忙しく、今年は正太郎とどのくらい遊びに行けるかなと掃除をしながら考えていた。
「 わっ!?」
ぼんやりしている所を急に後ろから抱き込まれ、僕は慌てた。
「おはよ巫女都。やっぱり巫女装束可愛いね。...ずっと疑問だったんだけど、これって中、パンツ履いてるの?」
「 琥太ちゃん!? 」
琥太ちゃんはあの日から、ちょくちょく僕の所に来ては、こうしてちょっかいを掛けてくる。それを正ちゃんがキレて追っ払うを繰り返している。
慌てる巫女都を気にもとめず、琥太郎は緋袴を託し上げて中を確認しようとする。
「ちょ、ちょっと!? やめて!!」
慌てた巫女都が琥太郎を投げようとするも、踏ん張られて思うようにいかない。
「 巫女都ぉー、素人だったらいけても俺じゃ無理。」
「 じゃ、離して!」
「 それも無理〜っ!」
巫女都と同じ道場に通い、実力も有り、体格も上回る琥太郎に成す術無く、巫女都は琥太郎に懇願したが聞いて貰えない。どんどん緋袴の中へ手が進んで来て巫女都は焦った。
「 ひいっ!? やだやだ!!もうー、やだっっっ!!」
「 う"っ!?」
渾身の力を振り絞って琥太郎の鳩尾に肘鉄をお見舞すると、漸くその手から解放された。
腹を抱え膝から崩れ落ちた琥太郎を、少し距離を置いた所から巫女都は不安げに見つめる。
「...こ、琥太ちゃん、...ごめんね...大丈夫...?」
「...っ、巫女都、投げ技...以外も...使うのね...。」
琥太郎の余りの苦しみ様に、少し心配になり巫女都が近づこうとすると、
「......だが、諦めーんっ!!」
「 ひいっ!? 」
急に立ち上がり追い掛けてくる琥太郎に驚き、巫女都はダッシュで逃げる。神社の石段を駆け降りると、向こうから正太郎が来るのが見えて巫女都は走りながら叫ぶ。
「正ちゃんっ!!助けてーっ!!」
正太郎は巫女都の声でそちらを見たが、何かを見て驚いた顔をした瞬間、巫女都に向かってダッシュした。
「 巫女!!危ねぇよけろっ!!!!」
「 ......え!?」
正太郎の慌てように、思わず脚を止めてふと右側を見ると、猛スピードで車が突っ込んで来るのが見えた。
正面から正太郎が、後ろから琥太郎が巫女都の名を呼び走ってくるが、巫女都は脚が竦んで動けない。
もう駄目っ!!ぶつかるっ!!
巫女都はギュッと目を閉じて身を固くし、その衝撃に耐えようとしたが、ドンッとその場から押された。次の瞬間、車がぶつかる物凄い音が聞こえたが、巫女都はそこで意識を失った。
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