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「 あらっ、正太郎逆上せたの?」
風呂から上がって早々、正太郎の鼻に巫女都がいそいそとティッシュを詰めるのを見て芳美が聞いてきた。
「...違げぇよ。...誰かさんの足癖が悪りぃから。」
ジト目で見やると、正ちゃんが悪いんじゃんと巫女は膨れてる。
僕がよっちゃんの手伝いを始めると、正ちゃんは約束通り美桜ちゃんと遊んでいて、暫くすると政虎おじさんと琥太ちゃんも帰宅して佐倉家は賑わった。
「美桜、ちょっとこっち来て抱っこさせてみ?」
「 やだ。正太郎がいい。」
両手を広げ美桜を抱き上げ様と構えた琥太郎を美桜は顔を背け拒否してる。
「...相変わらず、凄げぇ可愛く無いな。」
「 琥太郎に可愛いって言われても嬉しく無いもん!」
そのやりとりに、皆で笑っていると琥太ちゃんは僕を見て先程と同じポーズで構えた。
「巫女都ちょっと抱かせてみ?」
「 なんでだよ!ざっけんなっ!!」
途端に正太郎は怒りだして僕は白い目を向けたけど、琥太ちゃんは飄々としてる。
「 あ、そうだ。これ巫女都にクリスマスプレゼント!」
思い出したかの様に琥太ちゃんが大きな紙袋を渡してきて、僕はそれをなんで僕に?とキョトンとしながらも受け取ったけど、リボンの掛けられている思いがけないプレゼントに胸が踊った。
「ありがと琥太ちゃん!開けていい?」
勿論と頷く琥太郎に巫女都は目を輝かせながら紙袋から出すと、包装紙を丁寧に開けていく。
なんだろう〜?凄っいワクワクしちゃう!!んー?
包装紙を開いた中から出てきた赤と白の服を掲げ見て巫女都はピシッと固まった。
「 なっ!?なにこれ!?」
「なにってミニスカサンタだ。クリスマスにサンタ居ないと寂しいだろ?」
「 なんであえて僕!?こ、こんなの着ないから!よっちゃ~ん!琥太ちゃんの頭がおかしい~っ!!」
然も当然の様に言い放つ琥太郎の言葉を受け、巫女都は芳美に助けを求めたが、芳美はポワンとしてるもので、普通に返す。
「今に始まった事じゃないよ!可愛いじゃない、巫女ちゃんきっと似合うわよ?」
嫌だよと渋る僕を見て琥太ちゃんはにやにやしてる。
「 巫女都、得意じゃん。可愛い格好?」
「 っ!? ふぇ~ん、正ちゃ~んっ!!」
合コンの帰りに駅で会った時の事を揶揄されたと気付いた巫女都は正太郎に助けを求めた。
「あー、ありゃ巫女が悪い。今は兎も角貰っといて後で着て。」
「 貰いません!!おじさん、お宅の息子2人とも頭がおかしい!!」
先程よっちゃんに振るも駄目だったから、僕は政虎おじさんから2人をたしなめて貰おうと目論む。ガツンと言ってやってと期待したら、なんか思わぬ方向に向かった。
「はは、誰に似たんだかな。...おい芳美、巫女都着ねぇみたいだからお前着てみろよ?今度こそ娘できっかなぁ~」
「やだぁ~、お父さんたら。それって私はプレゼント貰うの?あげるの?」
「 どっちだろうなぁ~。試してみ?」
「じゃあ着ちゃう」と巫女都の手から衣装を奪った芳美がそれを身体に当てると、正太郎と琥太郎は大いに慌てた。
「「 着んじゃねぇっ!!」」
それを無理矢理奪い取ると、誰も着ないなら勿体無いと尚も渋る芳美を見て、正太郎は物凄い勢いで巫女都に衣装を押し付けた。
「決して疚しい気持ちじゃねぇ!!息子として母親がこれを着ている所を断じて見たくないっ!!頼むっ!!俺の為に今すぐこれを着てくれっ!!...じゃなきゃ嘔吐いて飯が喰えねぇ。」
「 えぇ~やだぁ~っ!!」
「うるさい!!いくぞっ!!」
正太郎は衣装と巫女都を抱え着替えの為に2階へ上がった。
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