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正太郎の横暴に本気で締め落とす事を考えたものの、落とした後自分では引き上げられないし、万が一湯に沈んだら、下手したら死ぬかも知れないと思い、巫女都は諦めてその暴挙を許した。
上がると巫女都は風呂へ来た時と然程変わらない状態で、意識は有るものの自分の脚では歩く事もままなら無かった。
「...正ちゃん、リビングでいいや。」
服を着せて、抱き抱えて部屋へと運ぼうとする正太郎に巫女都はそう言う。
「 ...なんで?」
「...運ぶの大変でしょ?
そろそろ皆起きてくると思うし...。上行って、また下降りてくる時、ダッコで降りてきたら如何にもじゃん。」
「あー、まあ、そうだな...」
納得してリビングのドアを開ける正ちゃんに僕はホッとする。さっき言った事も勿論本心だけど、まだちょっと心配な事がある。昨日から正ちゃんは性欲異常だから、密室に2人っきりはもう避けとかないと身が持たない。
巫女都がダイニングテーブルに突っ伏して過ごして居ると、美桜、政虎、龍二、琥太郎の順に起きてきて、最後に起きて来た芳美が巫女都の隣に座り、同じように突っ伏した。
それを見た政虎は美桜を散歩に行こうと誘い、そそくさと家を出ていく。
「よっちゃんどうしたの?」
顔だけ横を向けそう聞くと、みんなもよっちゃんの様子が気になるみたいで見てる。
「...琥太郎が買ってきたあのサンタの服着てみたら、お父さんに襲われてさっきまで離してもらえなかった...。疲れたよー、」
...おいおい、着てんじゃねぇよ...。しかも親父も盛ってんじゃねぇ!!...凄げぇ要らねぇ情報仕入れた。
正太郎と琥太郎が揃ってそう思い、嫌悪感を覚えていると巫女都が口を開く。
「 ...そっか。おじさんと正ちゃんてそっくりだよね。やってる事似過ぎてて、一卵性親子って感じ...」
「...DNAって怖いわね。 似なくていい所ばっか似ちゃってるわ...。」
テーブルに突っ伏したまま話す巫女都と芳美を見ていて、琥太郎はふと思う。
「...つか、朝飯は?」
「 無理! 文句が有るならお父さんに言いなさい!」
「 え~、じゃあ巫女都作ってよ。」
「....僕も動けないから無理そう。ごめんね琥太ちゃん。...苦情は正ちゃんに言って。」
巫女都の言葉に琥太郎は正太郎の頬を抓りながら怒る。
「 主婦全滅させてどーすんだよ!!エサ与えて貰えないだろーがよーっ!!あ"ー?」
「 だあっ!!痛ってぇなーっ!!...わぁーたよっ!俺が作るよ...。」
諦めた様に腕捲りをしながら言う正太郎の言葉に、巫女都は以前介抱して貰った時の生姜湯の味を鮮明に思い出し、勢いよく身体を起こす。
「だ、だめっ!! お願いだから正ちゃんは料理しないで!...僕が作るから。痛っ、...っ」
立ち上がった途端、鈍痛がして、腰を押さえてテーブルに突っ伏した巫女都を見て龍二が立ち上がる。
「 それじゃ無理だろう巫女都。仕方無い、俺が一肌脱ぎますかっ!」
「龍ちゃん料理出来るの?」
「シングルファザー舐めんなよ?ぎゃふんと言わせてやっから見てろよ?」
自信満々に言う龍二に巫女都はホッとした。思い出しただけでも嘔吐く感じがする生姜湯を完成させる正ちゃんのご飯に比べれば、きっと食べられる物が出てくるだろう。
「おい巫女。なんで俺は料理しちゃいけねぇんだよ...。」
「 えーと、...なんでだろ?忘れちゃったぁ!てへっ!」
小首を傾げて誤魔化すも、正太郎の厳しい追及に巫女都は結局陥落して口を割った。
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