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正太郎と会えない日々が続き巫女都の元気は日増しに無くなっている。
「巫女ちゃん、元気出して!んな心配しなくても今日入れて2日したら正太郎出てくっから。熱下がったって言ってたんでしょ?」
「...うん。今朝よっちゃんが言ってた。」
じゃあ大丈夫。と慰める智に巫女都は薄く笑うと正太郎用のノートを開く。
あれから巫女都は御百度参りを毎日続け、終わると支度をしてこのノートと謎のビンを毎日佐倉家へ取りに行っていた。
智はこの謎のビンを殊更丁重に扱う様になり、中身を聞いても正太郎の怨念と、訳の分からない事を言ってて結局中身は分からず仕舞いだ。
開いたノートの末ページは、巫女都と正太郎の短いやり取りを綴った交換日記の様になっており、電話で話してもいない今、メールとこのノートだけが2人を繋いでいる様な状態だった。
ホームルームが終わってから巫女都は教室内を見渡してはぁとため息を吐く。
「...お休み多くなったね。3年5組、学級閉鎖になったんだって。...受験期なのに大変だね。」
巫女都の言葉を聞いた智は胸が痛んだ。
...正太郎菌恐るべし。あのクラス、巫女ちゃん呼び出した奴多かったから、この脱脂綿プレゼントした奴も多かったんだよね...。俺のせいでは無い。...全ては正太郎の指示だ。
罪悪感に苛まれる智を巫女都は大丈夫?と心配をしてた。
「...俺の罪は許されるのかな?」
「...ん?...よく分からないけど、悔い改めれば大丈夫じゃない?滝行お薦めだよ?」
「...寒いからいいや。」
「ふふ、正ちゃんと同じ事言ってる!...正ちゃん何してるかなぁ。」
下らない小さなやり取りに一々正太郎に想いを馳せる巫女都に智は苦笑する。
ロミオとジュリエットみてぇ。...まぁ、正太郎は偽物の毒飲むんじゃ無くて細菌撒き散らしてるけどね...。
夜になり巫女都の持ってきたノートを開いた正太郎もまた、巫女都へ想いを馳せている。
「...文字も良いけど、顔見てぇな。せめて声くらい聞きてぇよ...。巫女、1回も電話して来ねぇし。...冷てぇな。」
そんな風に思いながらも、正太郎も1度も電話しないのは、巫女都の声を聞いたら益々会いたくなると思ってたからだ。
「....やっぱ電話してみっかな」
募る想いを抑えきれず正太郎は巫女都の番号をコールした。
『 .........正ちゃん?』
「 っ!? 」
....やべぇ。小太郎、メでしょっ!!
控えめに発せられた巫女都の声を聞いた途端、勃起した性器に正太郎は内心叱咤する。利かん坊の小太郎がスウェットを突き破る勢いだ。
『 もしもし?正ちゃん?...もしかして具合悪いの?』
「 あ、巫女?...全然元気」
...とくに小太郎は。
『 .....良かったぁ。』
安堵する巫女都と他愛も無い話をしていても、鎮静化する所か、益々質量を増す小太郎を正太郎は持て余していた。
...ダメだ全っ然収まんねぇ。...もう巫女の声聞きながら抜こ。...本当はテレフォンセックスとシケ込みたいが、んな事言ったら卒倒するだろうし、シコってんのバレたら即行で電話切られるだろうから慎重にやんねぇと...。
正太郎は喋る巫女都の話しに適当な相づちを打ちながら自慰を始めたが、暫くすると電話口の正太郎の異変に気が付いた巫女都は考えを巡らせる。
...なんか正ちゃん、はぁはぁ言ってる。...もしかして熱上がっちゃったのかも。
『...正ちゃん大丈夫?なんかはぁはぁしてるけど苦しいの?』
ギクッ!!?
「...や、...っ、...大丈夫。...巫女の声聞いたらちょっと興奮して熱上がったのかもな...。心配しなくても直ぐ下げるから。」
.....小太郎のお熱をね。
そんな事を思いながら正太郎がスパートを掛け始めた時、巫女都は正太郎の体調を危惧していた。
...正ちゃんの声聞けて嬉しくってつい話し込んじゃったけど、無理させてるのかも...。
『...正ちゃん、無理させてごめんねっ。もう切るから休んで?』
「...っ...今、...切んなっ...喋って、...巫女っ...っ」
途切れ途切れにそう言う正太郎の言葉に、具合が悪い中でも自分と話していたいと思ってくれていると巫女都は思い、愛しさが溢れだした。
『正ちゃん好き、大好き!...正ちゃんに触りたいよっ』
「 くっ....、...はぁ、」
巫女都のその言葉で爆ぜた正太郎は自慰にこの上無い虚しさを感じた。
「.......逢いてぇよ、巫女。」
『 っ!? ....僕も...逢いたいよっ...』
声を聞けて物凄く嬉しかったが、電話を切った後の2人はその想いに押し潰されそうな程胸が苦しくなった。
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