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知恵熱
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あれから、ついに熱が出て学校を早退した。
紅がすっごい心配して、送るよって言ってくれたけど断った。
授業もあるし。
てか、知恵熱とか、いつ以来だろ…?
あー……頭痛い。薬……あったっけ??いや、この場合薬を飲むべきなのか??
……翼、早く帰ってこないかな……。
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「ん…、あれ…、いま何時??」
目を覚ますと辺りは暗くなっていた。
「ゆう!大丈夫!?早退したって聞いたから急いで帰ってきたんだ。もう心配で、心配で……」
オロオロした様子でベッド際に来る。
…ほんとに心配してくれたんだ…。
そう思うと、なんだか嬉しくなった。翼とまともに話すのは久しぶりでちょっとドキドキする。
「知恵熱だから大丈夫だよ。風邪みたいな症状が出るけどすぐよくなるって、保健室の先生言ってたし。」
…まぁ、悩みのもとを解決しないと、また熱出ちゃうんだけどね。
「知恵熱?? …もしかして、俺のせいかも……」
どこか不安そうな目で、こっちを見る。
「えっと……」
…翼のせいなのかなぁ……。多分発端はあの夜。今でもはっきりと覚えてる。
あのとき翼に触られてびっくりしたけど、嫌じゃなかった。むしろ、翼にならいいかなって思った。
なんでだろう…? 昼に感じたもやもやは、なんなんだろう…?
「ごめん、よく分かんないんだ。」
「…そっか。……ねぇ、今日、一緒に寝てもいい??」
「いいよ。」「ほんとっ!?」「うん。」
「ふふっ♡やった!」
翼は嬉しそうに笑った。どうやらいつもの翼に戻ったようだ。
自分のベッドは汗をかいたせいでビショビショだったため翼の部屋に行くことにした。
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