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*番外編*飲み過ぎ注意 3
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わいわい、がやがや、人の話し声と缶がぶつかる音。
倉庫内は賑やかだ。
みんな飲むわ飲むわ、あっという間に空になった缶やビンが積み上がっていく。
酒を飲むのも久しぶりだなー。
レモンチューハイを飲みながら、適当に食べ物をつまむ。
体はもう大丈夫なのかとか、元気な姿見れて嬉しいとか、代わる代わる言いに来てくれたみんな。
そして改めて思った。
俺は、”ひとり”じゃなかったんだって。
怖がって、壁作ってひとりだと思い込んでただけで。
こうやって、俺のために集まってくれる奴らがいて、笑いかけてくれる奴らがいる。
真吾さんだって、あの時助けてくれて、そして落ち着ける場所をくれた。
ルイやレン、ミツだって、そこに居るのを当たり前のように受け入れてくれてた。
今まで気づけなかった。
ホント、バカだったなって思う。
辺りを見回す。
みんな楽しそうだ。
………胸があたたかくなる。
久しぶりに飲んだ酒のせいなのか、嬉しさからくるものなのか。
ふわふわ、ふわふわ。
気持ちいい。
んー、今何本目だっけ?わかんねーや。
ま、いっか。気分いいし。
グイッと飲み干し、次に手を着ける。
次はっと……巨峰にしよ。ん、うま。
隆盛が真吾さんたちに呼ばれて向こうへ行くのをヒラヒラと手を振って見送る。
あ、そうだ。
今唐突に思い出したことを、向かいに座る祐輔先輩に聞くことにした。
「祐輔先輩、学園ってバイトOKですか?」
「バイト?」
「ハイ。プライベートで遊ぶ金欲しいんで」
「んー、禁止でもないかな?そもそも、バイトに関する校則がないんだよ」
そうだ、金持ち校だった。
バイトなんてする必要なかった。
「でも、学園には既に仕事に携わってる人もいるから、別に大丈夫だよ?」
「あ、隆盛もしてますしねー」
バイトどころか、ガンガン仕事してるな。
「あ、そうだ。バイトならさ、父のところは?」
「理事長ですか?」
「うん。雑務処理してくれる人探してるみたい。
それならわざわざ学園の外に行かなくても学園内で出来るし、時間の都合もつくよ?」
マジですか。
なんてオイシイ。
「やります!」
「じゃあ、言っておくね」
「ありがとうございます」
バイトゲット!
祐輔先輩にお礼を言う。
バイトもアッサリ決まって、しかも好条件で。さらにいい気分にグビグビと酒を煽る。
っつか、なんかあちーな。
うーん。
やっぱ酒がまわってきたかな。
服をパタパタさせ、風を送り込む。
ふわふわした心地よさに、ため息がこぼれた。
「聖夜くん?」
「んー?なんですかー?」
返事をすると、なぜか顔を赤くする祐輔先輩。
どうしたんだろ……?
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