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*番外編*飲み過ぎ注意 5
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ありがとうやまたなーなんて挨拶しながら、隆盛に手を引かれるまま歩く。
倉庫を出て、バイクに乗ろうとする隆盛。
その腕を掴んで、ぎゅっと抱き込んだ。
「飲酒運転だぞ。ダーメ」
「……迎え呼ぶ」
「遅いから迷惑だろー?まだ電車ある時間だし、電車で帰ろ?」
俺の提案に顔をしかめる隆盛。
なに、もしかして乗ったことないとか言う?
そう聞くと、乗ったことはあるらしく、そうじゃない、と言われた。
その状態のお前が……とかつぶやいてるけど、電車は酔ってちゃ乗ったらだめってそんな法律はないぞ。
「いいじゃん。隆盛と電車乗りたい」
そう言うとため息をついた隆盛は、分かった、と俺の手を握ったまま歩き出す。
駅に着いて、隆盛が切符買ってくれた。
ちゃんと買い方知ってたことにちょっと安心すると、俺だって普通に電車ぐらい乗るぞと呆れられた。
終電間近の車内は、ガラーンとしている。
なんか、不思議だ。
隆盛と二人、電車乗ってるなんて。
思わずふふっと笑みがこぼれる。
「どうした?」
「んーん、なんでもない」
駅に着いて、コンビニでプリンを買ってもらう。
食べ物、乾きもんとかばっかだったから、甘いの食べたかったんだよなー。
歩きながらプリンを頬張る。お行儀悪いけどね。
ん、うまい。
「ありがとー、隆盛」
「ん」
食べ終わったら、また手を繋いで学園までの道を歩く。
今日、楽しかったな。
気分がいいときって、なんだか空を見上げて歩きたくなる。
雲一つない夜空はキラキラと幾つもの星が輝いていて、それがとてもキレイだった。
一緒に隆盛の部屋に帰って、そのまま泊まった翌朝。
「俺が居ないときに飲むのは禁止だ」
朝起きて開口一番、なぜかそう言い渡される、俺。
なんで、と聞いたら、危ないからだ、と言われる。
危ない?何が?誰が?
意味が分からない……。
疑問が残りながらも、隆盛から伝わる必死さに……しぶしぶ約束した俺だった───。
END
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