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裸になり、鏡に映った自分の体を見て静かに泣いた
汚い痕が消えない
普通に考えてみれば、何もされなかった事の方が奇跡だったのかもね
でもっ・・・・あんな奴に
泣きながらシャワーで体を洗い流すと、血が流れてきた
まだすごく痛くて触れない
無理矢理入れられたから裂けてしまったのかも
「これからどうなるんだろう・・・・・」
何とかバスタブに入り、考えた
冬矢さんとか言ってたけど、平然とあいつを殺していた
何の躊躇もなく無表情で
でも、怖いとは思わなかったのが不思議なんだ
逆に、その冷たい表情に見惚れてしまっていたなんて言えない
最初に会った時もそうだった
男なのに見惚れてしまって何も言えなかった
二度と会えないと思っていたからその後何となく悲しかったのを覚えている
でも・・・・・最悪
やられてるのを見られてしまったしね
すごく悲しいよ
顔を何度洗っても涙が零れてくる
体だけは売らないと決めていたのに、結局悪人にはなりきれないままやられるなんてね
「おい、大丈夫か?」
「あっ、はい」
「そうか」
驚いた
心配して声をかけてくれたのかな?
急いでバスタブから出て、体を拭いた
置かれていたバスローブを着て、バスルームから出ると廊下に冬矢さんが立っていた
「ひっ!」
「すまない、遅いから心配で」
「ごめんなさい」
「何か飲むか?」
「あっ・・・・・・・」
返事をする前にお腹がなってしまった
「食事が先だな」
「・・・・・・・・・・・・・・いいんですか?」
「俺に着いて来ると言った時点で、お前は俺の物だろ?」
「えっ?」
「嫌なのか?」
「それはどう言う意味ですか?」
「説明するのは苦手だから・・・・・・」
「んっっ・・・・」
素直に驚いた
そのままキスをされて漸く意味がわかった
「俺は買われたんですか?」
「馬鹿か?」
「えっ?」
「お前が欲しいと思った、それが理由だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「嫌なら帰ればいい」
帰る
どこへ?
どこへ・・・ではなく
帰りたくない
この人と居たい
そう思ったから・・・・・・・
「帰らないです」
「だったらそんな顔をするな」
「・・・・・・・・・・はい」
「いいか、お前をペットにするつもりはない・・・・・わかるな?」
「でも、どうして俺なんか」
「気に入ったからだ・・・・その・・・・・」
「その?」
「鈍臭いところとか」
「えっ?」
「もうこれ以上言わせるな」
「・・・・・・・・はい」
もしかして照れてる?
嘘みたい
「俺・・・・冬矢さんが好きみたいです」
「燕羽」
自分から腕を回すのは初めてですごくドキドキした
そんな俺を優しく包んでくれた胸はとても温かかった
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