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「んっ・・・・・」
眩しい太陽の光で目が覚めた
目を開けると明らかにお昼を過ぎているような明るさ
風で揺れるカーテンの前に立っているのは冬矢さん・・・・・・じゃない
ベッドから起き上がり、怖いけど声をかけてみた
「あ、あの・・・・」
「貴方が燕羽ですね?」
俺を知っている?
ゆっくり振り向いたその顔は、冬矢さんと同じ顔
でも、冬矢さんじゃない
「貴方は?」
「私は冬矢の双子の弟、和海です」
「和海さん・・・・」
と言うか、いつの間にこの部屋に?
「勝手に部屋に入ってしまい申し訳ございません」
「いえ・・・・・あの」
きっと冬矢さんが部屋に入れたんだね
でも、その冬矢さんがどこにも見当たらない
「シャワーでも浴びて来いよ」
「えっ・・・・」
もう一人いたんだ
てか、すごく綺麗な人
天使みたいな顔ってこういう人の事を言うのかも
「俺は翔、よろしくね」
「燕羽です」
当たり前だけど日本人なんだ
でも、日本人離れした顔だ
「あの・・・・・・冬矢さんは?」
「とにかくシャワーを浴びて着替えろ、日本に帰るぞ」
「えっ?でも」
どうしよう
でも、裸ではいられないし取りあえずシャワーを浴びて服に着替えた
「話は機内で」
「はい」
何だろう
すごく怖いよ
どうして冬矢さんがここに居ないのかを尋ねるのが怖い
ふと、テーブルの上を見るとパスポートが置かれていた
と言う事は、冬矢さんは戻って来たのかも
もしかして仕事なのかも
きっとそうだよね
「行きましょう」
「はい」
二人の後に着いて歩き、空港へ向かった
空港で冬矢さんを捜したけどやはりいない
「貴方の事は冬矢から聞いていますので安心して下さい」
「冬矢さんから?」
「ええ」
そうだったんだ
もう俺の事を話していてくれてたんだ
「おい、どこ行くんだ?」
「どこって・・・・・」
「俺達はこっちだ」
「わかった」
搭乗手続きとか全くわからないけど、ロビーに行かなくてもいいのかな?
首を傾げながら取りあえず着いて行くと、また違うロビーがあった
人はさっきとは違いかなり少ない
よくわからないまま和海さんに言われた通りにした
パスポートを持ちながらずっとドキドキしていた
俺の番になり、空気が何となく変わった
もしかしてばれた?
「私が話を」
「はい」
しばらく待っていると、和海さんが戻って来た
そして意外とあっさりロビーを通過して搭乗ゲートに向かった
「えっ・・・・・嘘」
「どうかしましたか?」
「えっと・・・・これに乗るんですか?」
「はい」
冬矢さんて、一体何者なんだろう
初めて乗る飛行機は、プライベートジェットだった
だから人も少なかったんだ
初めて乗る飛行機にまたドキドキしながら、つい周りをきょろきょろと見回してしまった
「何か飲む?」
「えっ・・・うん」
翔に話しかけられて驚いたけど、すぐ仲良くなれた
日本に到着するまで、いろんな話をしていろんな事を教えてもらった
和海さんは後ろのシートに座り、ずっと窓の外を見つめていた
窓の外は星しか見えない
でも、すごく綺麗な星空だった
初めて食べる機内食も美味しかった
お酒も少しだけ飲んだ
ここに冬矢さんが居ればもっと楽しかったのにな
なんて、ずっと考えていたんだ
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