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初めての出張で朝からドキドキしていた
しかも行き先は海外
「燕羽、顔色が悪いようですが大丈夫ですか?」
「はい、緊張して」
車の中からすでに緊張して吐きそうだった
でも、俺は何をすればいいんだろう?
何か役に立てればいいけど
この飛行機に乗るのは初めてだけど、何となくこの飛行機は知っているような感じがする
気のせいだよね
「どうしました?」
「いえ、初めて乗るはずなのに何となく知ってるような感じが・・・って俺がこんな飛行機に乗れる訳ないですよね、あははっ」
「現地に到着したら燕羽はホテルで休んで下さいね」
「えっ、でも」
「仕事と言っても簡単な取り引きですし、たまには休息も必要ですよ」
「・・・・・・・・社長」
そう言えば、最近俺はずっと仕事をしていたんだっけ
休みも忘れていたかも
「それと・・・会社以外で社長は止めて下さい、燕羽は身内ですので」
「あはっ」
確かにそうだけど、何となく社長と呼んでしまう
何でだろう
翔のように会話が出来ないんだよね
そんな事を考えながらぼんやり雲を見つめ、いつしか眠ってしまった
「燕羽」
「うあっ!ごめんなさい」
「そろそろ到着しますので」
「はい」
うわーー
俺、ずっと寝てたんだ
どうしよう
「最近余り睡眠をとっていなかったみたいですね」
「ごめんなさい」
「怒っているわけではありませんよ」
あれ・・・・・
何だろう
この優しい微笑み
俺、知ってる
でも、知ってて当たり前か
毎日一緒に仕事をしているんだし
でも・・・・・・何かが違う
時折見せる表情を見ると、胸が締め付けられるみたいな感じ
どうしてだろう
色々考えてみたけどわからない
好きとかそういう感情は和海さんに対してわかないけど、やっぱりおかしい
何だかすごいホテルに到着して和海さんはすぐに仕事に行ってしまった
本当にすごい人だな
俺はやたら豪華な部屋で何故かうろうろしていた
広すぎて落ち着かないのかも
もう眠くないし、どうしよう
ホテルの中を歩いてみようかな
外に出なければ安全だと思うしね
部屋を出て、とりあえずホテル内を探索する事にした
「あれ・・・・・」
言葉がわかる
行き交う人達の会話が理解できる
もちろん日本語ではないし英語でもない
俺って、本当に天才なのかも・・・・・
そのままカフェに入り、ココアをオーダーする事も出来たしメニューの文字もわかる
でも、北京に来たのは初めてだし中国語を学んだ覚えはない
本当に不思議
そんな事を考えながら、綺麗なロビーを見つめていると・・・・・
「また出たらしいぞ」
「ああ、犠牲者は3人だと聞いた」
「あいつは本当に人間か?」
「聞いた話によると記憶を失っているらしいが、このままではやばい商売は出来ないな」
「そうだな・・・・・しばらくは大人しくしていた方がよさそうだ」
「ああ」
何だろう
物騒な話だな
幽霊でも出たのかな
・・・・・・・・・・・・こわっ!!!
急に背筋が寒くなったので部屋に戻る事にした
中国の幽霊・・・・・キョンシーかな?
こんな事なら楓さんにお札でももらっておけばよかった
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