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「痛いっ!」
何?
木にぶつかったの?
思い切り転んでしまった
「追いついたぞ、貴様・・・・このまま売り飛ばしてやる!」
「ひっ!」
「来い!」
「嫌だ!離せ!!」
「また痛い思いをしたいらしいな」
「殴ればいいでしょ!」
「何だと?」
めちゃ怖いよ・・・・・
泣きそうだよ・・・・・・
俺、このまま売られちゃうのかな
もう日本に帰れないのかな?
こんな事になるからルームサービスでとわざわざ和海さんはメールで教えてくれたのかも知れない
でも、もう遅いんだ
「随分威勢のいい奴だな」
「えっ?」
最悪・・・・・
ぶつかったのは木じゃなくてもしかしてこいつらの仲間?
「顔も気に入った」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「何だ貴様、横取りするなら容赦しないぞ」
「容赦?何だそれ」
「ぐっ・・・・・」
ひぃ!!!
何この人
殺しちゃったよ
思い切り額にナイフ刺してるよ
俺、次殺されるかも
「もう一人いたな」
「ひぃ!」
俺の番だ
死ぬ瞬間て、恐怖しかないんだ
何も考えられないしただ震えるしかない
「ぐはっ!」
耳が痛い
でも、撃たれたのは俺じゃなくてあの老人だった
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「何か取られたのか」
「えっ?」
「証拠が残るだろ」
「あっ・・・えと、財布とパスポートを」
「それだけか?」
「はい」
「わかった」
そう言うと、そのまま財布とパスポートを倒れている奴のポケットから取り出し、俺に差し出した
「これか?」
「はい・・・あの、ありがとうございます」
「クスッ」
「えっ?」
「このまま帰すと誰が言った」
「も、も、もしかして・・・・やっぱり俺・・・売られ・・・」
「来い」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
おかしいな
さっきは必死に逃げようと思ったのに、この人からは逃げようと思わないなんて
このまま売られちゃうかも知れないのにどうして?
そのまま車に乗せられてしばらく暗闇の中を走った
どこに行くんだろう
暗くて顔が見えないし
何とか見えないかな
「何を見ている」
「えっ?」
バレてた・・・・・
そして車すら通らないような場所に止めて、煙草に火をつけた
その時、一瞬だけ顔が見えた
「あっ・・・・」
「何だ」
「いえ」
驚いた
世の中には似てる人がホントにいるんだ
一瞬見えた人の顔は、和海さんにそっくりだった
「あの」
「・・・・・・・・・・・・・」
「俺、殺されるんですか?それとも売られてしまうんですか?」
「どっちがいい」
「売られるのならここで殺して下さい」
「どうしてだ」
「きっと生きている方が辛いと思うから・・・・・」
「成程」
売られて何をされるかなんてわからないけど、きっと俺には耐えられない
狂ってしまう前に死んだ方がいい
「そんなに簡単に死のうと思うのか?」
「思いたくない!でも・・・・」
悔しいよ
馬鹿な自分に呆れて涙が零れ落ちた
「その顔・・・・・いいね」
「えっ?・・・・・んっっ」
何?
男同士なのにキスされてる
でも・・・・・何だろう
涙が止まらない
嫌じゃないと思えてしまう
「そのまま裸になって上に乗れ」
「・・・・・・・・・・えっ?」
「脱がせてやるよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
このまま何をされるのかが何となくわかった
でも、服を脱がせる指がとても優しかったから抵抗しなかった
「乗れ」
「無理・・・です」
経験なんかないのにやっぱり無理だよ
すごく怖い
「なら手伝ってやるよ」
そう言いながら今度は俺の口の中に指を入れ、流れ落ちる唾液をすくい、ありえない所に塗りつけた
「えっ・・・ひぃ!!痛いっ・・・・止めてっ!!」
無理矢理上に乗せられてそのまま腰をもたれたまま沈められた
塗られた唾液のせいで、すんなり奥まで突き刺さったまま激しく俺の腰を揺らし続けた
「痛いっ・・・抜いて!!もう・・・無理・・です・・・・おねがい・・・・痛いっ・・・」
激しい痛みでこのまま死んでしまうと思った
でも・・・・・・・・・・・・
「あっ・・・・っ・・・・ああっ・・・あっ、ああっ・・・・」
どうして?
知らない人に感じてるなんて
「いい顔だな」
「うぁ・・・んっ・・・・っく・・ああっ・・・・」
何も考えられない
頭が真っ白になって行く
真っ白な頭の中で微笑んでいる人は誰?
俺の名前を呼んでいる人は・・・・誰?
「燕羽!」
「・・・・・・・・・・・・・・和海さん・・・・俺」
「よかったです、ホテルの裏口に倒れていたのですよ」
「えっ?」
「何も取られてはいませんが何があったのですか?」
「何が・・・・ごめんなさい・・・・思い出せない」
「燕羽」
「本当に思い出せなくて」
「そうですか、でもよかったです・・・・もう少し眠りなさい」
「はい」
何でかな
本当は覚えている
全て覚えているけど言えなかったんだ
あの人・・・・
俺を助けてくれたんだ
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