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燕羽が眠ったのを確認してロビーに向かい、翔を待っていた
燕羽は発見されて丸一日眠っていた
そして今も薬で眠っている
何も取られてはいなかったが、明らかに体には外傷が数箇所ついていたが問題は・・・・・
ショックの余り、記憶を失った事が幸いだと言えるだろう
翔にも連絡をしたら、やはり来ると言ってそのまま電話が切れた
もうすぐ着くと連絡が入ったので玄関を見つめていると、翔が車から降りて来た
「和海、燕羽は?」
「眠っています」
「それで犯人は?」
「今朝、ここから数キロ離れた場所で老人と男の死体が発見されたそうです」
「そいつらが燕羽を?」
「いえ、どうやら違うようです・・・・死体に衣服の乱れは無かったと」
「じゃ、誰が?」
「わかりません」
「じゃ、そいつらを殺した奴は誰?」
「わかりません・・・しかしプロの犯行だと警察は」
「プロの犯行なら燕羽は殺されてるんじゃないのか?」
「やはり何かが引っ掛かりますよね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「もし殺されなかったとしても、ここには戻って来られないだろ」
「ええ、一体どうやってここまで戻って来れたのか」
「クソッ!助かった事は嬉しいけど・・・・・何で・・・・・どうして一人にしたんだよ!」
「申し訳ありません・・・すぐに終わるはずでしたが先方側にミスがあり取り引きが遅れてしまったので連絡をしたのですが、携帯の電源が入っていなかったので念の為にメールで食事はルームサービスでと送ったのですが」
「あのさ・・・・あいつがそれを見て素直に頼むと思う?和海らしくないよね・・・普通ならホテルに電話をするとか方法はあったはず・・・燕羽の性格上、ルームサービスなんか一人で頼めないだろうし、仕方なくレストランに行くとか考えなかったのかよ」
「・・・・・・・・・・・申し訳ありません」
「レストラン・・・・・和海、監視カメラは確認したのか?」
「いえ」
「今すぐレストラン付近のカメラを確認しよう」
「はい」
翔は機転が早い
そんな事をすぐに思いつくところは昔からさすがとしか言いようがない
そのまま監視カメラを確認すると、燕羽が老人に声を掛けられているところが映っていた
「こいつは?」
「死体はこの老人だと・・・衣服も同じですしおそらく同一人物だと思います」
燕羽の姿は玄関でタクシーのような車に乗るところで消えていた
「普通のタクシーじゃないよね」
「ええ」
「言葉がわからなかったからかな」
「どうでしょう」
「これからどうする?」
「犯人を見つけても燕羽の傷をえぐるだけのような気もします」
「確かに燕羽は助かった・・・・でも俺は絶対許さない・・・必ず見つけ出して殺してやる」
「翔・・・・・」
「燕羽には言わなくていい、でもどうしても許せないから」
「わかりました、では私も」
「仕事は?」
「後日、日を改めます」
「いいの?」
「はい、燕羽は家族ですので」
「そっか・・・・だよな」
それは本当
確かに他人だが、彼は冬矢が愛した人
だから家族も同然
「殺された奴らは?」
「中国マフィアでした・・・・下っ端ですが」
「じゃ、乗り込むぞ」
「はい」
高校生の翔に、恐怖と言う言葉などない
昔からそうだった
「住所は調べてあります」
「うん」
「しかし相手は・・・・・」
「もし蜂の巣にされたら助けてやるよ」
「期待しています」
「でも、俺は撃たれないけどね」
「でしょうね」
翔の動体視力は人間離れしすぎている
普通では当たり前のように見えない弾も見えると言うのだから驚きだ
こうして俺達は凶悪な奴らがはびこるアジトへ向かった
ここで全ての決着が着けばいいのだが・・・・・・
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