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「やけに騒がしいと思ったらお客様がお見えとは」
驚いたな
ボスはおっさんかと思いこんでたから少し焦った
何だろう
和海みたいな雰囲気を持っている
上質な絹のチャイナが歩く度に揺れる
こいつ・・・・強い
今までの奴らにはないオーラーがあった
「出来れば手を汚さずにお話がしたいのですが」
「よく言う・・・・お前の手はもう真っ黒だろ」
「ふふ・・・・お互い様でしょ?」
そう言ってソファーに腰を下ろし、俺を見つめた
「貴方はここまで乗り込んで来て何をお捜しですか?」
「こいつらを知ってる?」
老人の死体の写真を見せ、反応を伺った
「ええ、とてもよく知っています」
「へぇ」
「一応、私の伯父ですので」
「随分おちぶれた伯父さんだね」
「そうですね、小銭を稼いで何が楽しいのやら」
「悲しくもなさそうだね」
「余り面識はありませんし、人間の器という物は生まれた時に決められているものでしょ?」
「じゃ、あんたは生まれつき人の上に立つ人間だと言いたいんだ」
「そんな話をする為に、私のビルをほぼ破壊したのですか?」
「笑っちゃうよね・・・・あんたの言ってる事はもっともな意見で、俺達が勝手にビルを破壊して手下を殺した悪人みたいに聞こえてしまう」
「違うのですか?」
「ざーんねん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「こうして話しているだけなら、あんたは話の分かりそうな奴だし頭もかなり切れる・・・まさに俺の好きなタイプだと思えるかも知れないけど」
「けど?」
「俺はあんたの趣味で作られたその奥の部屋には入るつもりはないから」
「おや・・・薬が効かないみたいですね」
「効かないね・・・臭いだけ」
「それは残念」
飛んできたナイフを指で挟み、投げ返した
切れた頬の血が滴り落ちた瞬間、微笑んだ
「いいですね・・・・私の理想の人間です」
「せっかくの純白のチャイナに血がついちゃったね」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「さっきまで何人殺して遊んでたの?まだ俺と遊びたいなんて我儘すぎじゃない?」
「綺麗な人間は今までたくさん見て殺してきましたが、貴方は特別です・・・・完璧すぎて早くこの手で・・・・おっと!」
机に置かれた手にナイフを突き刺したら簡単にかわされた
まぁ、わかってたけどね
「先に話をしない?」
「仕方ありませんね」
「あんたの伯父さんを殺した奴の目星はついてるの?」
「勿論」
「へぇ」
「しかしただでは教えられませんね」
「いちいち鬱陶しいよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
瞬時に後ろに回り、首筋にナイフを突きつけた
「話せ」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「話したくないのならこのまま死ね」
「・・・・・・・・・・・・日本人です」
「えっ?」
「突然現れたらしく、マフィアでもないそうです」
「そいつはどこにいる?」
「それが分かっていれば私はここにはいませんよ」
「よく言う」
「どちらにせよ、相手が何も行動を起こさない限り見つける事は出来ませんね」
「そうなるよね」
「ええ」
情報が得られないのならここに長居は無用だ
そう思った瞬間
「油断しましたね」
「はぁ・・・どうして馬鹿はこういう手錠とかが好きなんだろうね」
「拘束したいからですよ・・・・拘束して泣かせて助けてと泣きながら懇願する顔が見たいからです」
「んじゃ、無理だね」
「強がった顔はまた格別ですね・・・・どうやって泣かせて差し上げましょう」
「戯言は地獄で言え」
「えっ?・・・・・ぐっ!まだ・・・・仲間・・・が」
額にナイフが突き刺さったまま床に倒れた男を蹴飛ばし、更に足でナイフを強く踏んだ
あんたは懇願するヒマもなかったね
「和海」
「はい」
「今飛んで来たナイフで俺の髪が切れた」
「申し訳ございません・・・と言うか翔」
「何?」
「タイプだったのでは?」
「・・・・・・・・・・死にたい?」
「いえ」
床に散らばる髪を見つめ、もう一度深い溜息をついた
髪はどうでもいいしタイプとかもどうでもいい
手掛かりが無い事が悔しい
「それで収穫の方は?」
「ん~、日本人らしいけど」
「日本人?」
「そうなるよね・・・・もし日本人なら俺達の方に早く情報が入るだろうし」
「そうですね」
「とにかく、燕羽が心配だから一度戻ろう」
「はい」
一体誰だよ
単なる変質者なのか?
でも、それなら殺しまでは出来ないはず
「やはりもう一度燕羽から」
「様子を見てだな」
「わかりました」
本当に記憶が無いのか、それとも脅されているのか・・・・・
あんな事をされて庇う事はまず有り得ないしね
とにかく、燕羽の様子を見ながら次の手段を考えるしかなさそうだ
「
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