アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
はじめまして
-
よくわからない男にほほえまれ、
おれは柄にもなく戸惑っていた
「っ...」
言葉につまっているともう一人の男はおれに近づいてきて、おれのめせんにしゃがんだ
いっしょにきた男は"10代目!? 危険です...!"と手をのばしていたがそんなこと気にしていないようだった
「君はここで...痛いことされなかった?」
もう一人の男はおれをこわがらせないように笑いかけ、しつもんした
「...べつに、もううごかないから」
そう言ってびんのはへんは持ったまま、男をけいかいしながらもそう答えた
「...そっか、これは君が......」
男はかなしいかおをすると、おれに手をさしだした
「俺と、一緒に来てくれる?」
最初はいっていることがよくわからなくて首をかしげたものの、理解すれば、おれは"またいたい事されるんじゃないか"とそいつにびんのはへんをふりかざした
「いやだ...! おれはじゆうになりたいんだっ!」
ービュンッー
ふりかざしたびんのはへんを......
男は、手でにぎっていた
「はっ、はなせ...!」
びくともしないそいつの力におれはびんのはへんをすてようと手をはなした
すると...
ーパシッー
男はおれの手をとり、やさしくにぎった
はじめてだった
やさしくて、あたたかいものにふれたのは
いつもまわりのやつらはつめたくて、
白いふくをきたやつらだって手はつめたかった
おれは、はじめてひとを...
あたたかいと、おもった
「大丈夫、俺たちは君に痛いことなんてしない 閉じ込めたりもしない 君は自由だよ」
そういい、またやわらかくほほえんだ
「......わかった」
おれは、そのあたたかい人ともっといっしょにいたいとおもったじぶんにおどろきながらも、そっとうなずいていた
─あんたは...あたたかい─
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 9