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『よろしく』
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あれから、たくさんの人がきて
いろんなことがたんたんとすすんでいった
おれはどうすればいいかわからずとまどっていたが、あったかい人が"大丈夫"とほほえむのでじっとしていた
あったかい人の右手はおれのせいで血が出ていたけど、もう一人の男がてあてしていまは包帯をまいている
次々にはいってくる人たちは血だらけのおれをみてびっくりしたりしなかったりしていた
おれはその人たちをみることなく、ずっとぼーとしていた
すると、あったかい人は何かを思いついたようにおれをみて
「ねぇ!君の名前はなんていうの?」
と聞いてきた
「...名前なんて、ない」
おれがそうこたえると少ししまった、という顔をしたけれど、すぐまた何かを思いついたような顔をして
「...なら、君の名前を俺が決めてもいいかな?」
と言ってきた
「......べつにいいよ」
"名前を決める"なんて言いだすとは思っていなくて少し目を見開くも、返事をすれば嬉しそうに笑って
「じゃあ......君の名前は、瑞希だ」
どうしてその名前にしたのか、おれにはわからなかったけれど何故かおれはその名前が気にいった
「みず、き...うん、いいんじゃね?」
そういえばまた嬉しそうな顔をして、またおれの目線にしゃがんだ
「俺の名前は沢田綱吉 こっちが獄寺隼人だよ」
と名前をおしえてくれた
銀髪の人はおれをみて"..よろしくな"と頭をなでてくれた 少し嬉しかった
そうしていれば綱吉さんがなぜか少しムスッとしていたが、すぐにまたおれのてをにぎり微笑んだ
「これからよろしくね、瑞希」
言われたことばに少し心がキュッとなったけど、俺は気づかないフリをして
「よろしく...綱吉さん」
と、少し笑ってみせた
─その笑顔にやられて綱吉が抱きつくまであと数秒─
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