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まさかの展開 5
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「……。」
「どうだ?口に合わなかったか?」
向かいでご飯茶碗を片手にしている鷹司が顔をのぞき込むように聞いてくる
「……いえ、違います。」
出された料理を一口食べた後、ピタリと止まった馨
「んじゃどうしたんだ?」
言ってもいいのか良くないのか…
迷った末に馨は小さな声で呟いた
「……美味しい、ので…その。」
その一言を言った途端、鷹司の目が丸くなる
(…やっぱりいうんじゃなかった。)
言ったあとに恥ずかしくなった馨は、多少顔を赤らめながら黙々とご飯を食べ始めた
「…ははっ、お前もそんなこと言う奴なんだな」
我に返った鷹司が眩しいくらいの笑顔で笑い、箸を持ち直す
「べ、別に美味しいものは美味しいので…感想を述べただけで…」
その笑顔が目に止まり、馨の瞳に綺麗な鷹司の顔が映り込む
(なんか、胸の辺りがモヤモヤする……。なんだろう。)
彼の顔を見るだけで胸の辺りがざわめく感覚に襲われ、馨は首を傾げるばかり
「…ははっ、変な奴だな。ほら、冷める前に食っちまえ」
そんな行動を見て鷹司がまた笑う
久々に棗や家族以外と楽しい食事を過ごした気がした。
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