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放課後
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それからはいつも通り、保険医がやってき理由を聞かれ戻れるようなら授業に戻るよう言われたがどうにも戻る気が起きなかった。
うだうだしてる内に午後の授業がほぼ終了し、馨は教室から一応と棗が届けてくれた鞄を肩にかけ、帰ることにした。
(高2になってからこんな事ばっか。…やだな。学校。)
だが学籍だけはとりあえずとっておかなければ働くにも働けない。
馨は重いため息をつきながら保健室に置かれた机に目を止めた。
そこには調理実習で作ったカップケーキが綺麗に飾られて袋詰めされて置かれていた。
何かを口に入れたいと思わなかった。
(……渡すわけにも行かない。そもそも何があったのかほとんど覚えてないし…。)
鷹司には会いたくなく、馨はそれをポケットにしまうと棗にあげようと保健室をでた。
「失礼しました。」
「はーい、お大事にね〜。」
保険医の軽い声を背に廊下へでると次は甲高い声に耳の鼓膜が破れそうになる。
「もぉ~〜!!先生の嘘つき〜!!」
「しぃー!そんなに大きな声出したら職員室に聞こえるだろ。」
「先生がお昼は職員室にいるから来いって言ったのに、行ってみたら体調不良の白雪?だっけ?に付きっきりだ~なんて言われてさ〜。」
自分の名前を出され思わず足が止まってしまう。
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