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生と死の狭間で
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「本当に可愛い。…ちよ、食べちゃいたい」
「んん!??!?!」
ジヨンは弥千代をぎゅぅぎゅぅ抱きしめながらそんなことをボソッと言った。
(…た、食べる?!…喰べる??…ぅ、え?!
ももももしかして、東京喰種(トーキョーグール)!??人間しか食べられないっていう!?)
「ジヨン…もしかして…お前……」
「あ…。バレちゃった?」
(実はホモだっていうこと…。)
「…えぇ!?そうだったのか?!!」
「ごめん。隠してて…いずれ言うつもりだったんだ。…こんなこと隠して付き合っていくのは違うと思うから。」
「…そう。」
ジヨンはアッサリ認める。
弥千代はこれから喰われてしまうという恐怖に震える。
(あぁ、俺の最期がチャイナか。…この小説も終わりだな。タイトル変えないと。喰種彼氏?)
「実は俺ね」
「…喰種(グール) なんだろ?どうせ逃げられないから、さっさと終わりにして」
「え、グール…??」
「お前に喰われてやる。」
弥千代がそんなことを言うと、ジヨンは益々何がなんだか分からないという顔になった。
「ほら…どーぞ。」
そして弥千代はベッドに仰向けで寝そべり、目を瞑ってジヨンを待つ。
「ぇ…ちよはそんなんでいいの?」
「もう逃げられないから…」
「……そう。後で後悔しても知らねぇよ?」
「ふふっ」(後悔も何も死んだ後じゃどうしようもないでしょ…)
尚も目を閉じたままの弥千代の決意は固いようだ。
ジヨンには何が何だか分からなかったが、子鹿を前にして逃げるライオンはいないだろう。
意を決して弥千代に覆い被さる。
チャイナ服の襟をプチプチと開けていき、現れた首筋に…
(く、…くるっっ!!!)
ぎゅぅっと固く目を閉じて、これから来るであろう痛みを待ち構える。
「…ひゃぁッ!!」
「ちよ…………、좋아요 〈好き〉」
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