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傷跡。
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春樹と出会って、もうかれこれ1ヶ月。
急な秋の転校生。今は9月、そして俺たちは2年。と、言うことは?
「修学旅行だよー!!なっちゃーーーん!!!!」
そうそう、長年この時を誰よりも楽しみに待ってたこいつ。建斗。
「なんで、てめぇがここにいんだよ。」
「え?うーん。一緒のグループになろうと思って」
後ろに、ハートがついてますよー?建斗くん。
「ばか。勝手なことしたら、担任に怒られんだろ?」
「なーに言っちゃってんのー??
一年生の時、なんも言えないようにしたの尚じゃーん」
「っ!?…し、しらねぇよ。」
そーだそーだ、あいつがどーしても一緒がいいっていうから。俺は、あいつと二人でこの学校つぶそーとして…。
「なになに?尚、そんな怖いことしたの??」
「…してない。」
「なんや、しとったやろ?鬼みたいな顔して。怖い怖い」
「ぜってぇ思ってねぇだろ?」
「そーやっていってる、りゅうちんだってしてたじゃん」
「それ言うたら、けんちゃんもやろ?」
「まぁ、一番怖かったのは和哉(かずや)だったけどねぇ…ぁ。ごめん」
かずや…
「はぁ、けんちゃんおいで。俺のとこにいなさい」
「はぁーい」
ショボンとする建斗を抱きしめながら、龍は俺に申し訳ないといった顔をしてくる。
「あー。別に気にしなくていいから
俺には、もう春樹がいるんだからさ?」
俺は、抱きしめてくれてる腕に力強くしがみついた。
「…それって、尚にこの傷つけた人?」
ぺろっ
ちゅ
「んっ…ぁ」
「ねぇ?そうでしょ??」
俺の傷跡を舐めて俺に問いかける春樹。
「ぅ…傷はつけられてない。
俺が、自分であいつを忘れないために増やした。」
「増やした?」
そう、俺は増やしたんだ。あの日あの時、俺があいつを誘き寄せるエサに使われた日に。
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