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悲劇の幕上げ。
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「おっはよぉ~」
俺たちは、無事高校に入ることができたって言うか。エスカレーター式の学校だった。
「はよ」
「はよー。建斗、今日も元気だな」
と、建斗に挨拶した俺に続いて和哉が言う。
「あったりまえー!
俺、元気だけが取り柄だしぃ」
「ほんまやな。けんちゃんは、ほんと朝も夜も元気やで。ほんま、毎日よー腰痛くならんなぁ?」
「...ん?」
顔が赤くなる建斗。二人の会話がよくわからない。
「ちょ!龍!!...言わないでよぉっ」
恥ずかしさで、今にも泣きそうな顔になってる建斗。なんでだ?
「え。なお、お前わかんねぇの?
えー。俺と毎日のようにやってんじゃん」
「は?キスか?...でも、キスじゃ腰は痛くなんねー。あ、でも腰抜けるからってことか?...ん?でも、あれ?なんだろ...」
「ぶっ...はは!」
「...っ。な!お前、人がせっかく真剣に!」
なんなんだよ!笑いやがって、恥ずかしいじゃねぇかよ。
「なーお。ごめんな?...怒った?」
「今回は、怒ったぞ。」
ちゅっ
「ごめん。なーお、なおなおー。許して?」
ちゅっ
「んっ。別に、良いけど。」
「ふふ。なお、だぁーいすき」
ちゅっ
「ふん。当たり前だ。」
「わーお。随分強気じゃないのー?」
それは、相手がお前だからだよ。ばーか
「んー。俺たち、離れちゃったみたいだねー?」
建斗が新入生用のクラスわけの髪を見る。
「あ。でも、俺、けんちゃん、かずは同じやで?なっちゃんだけ、ぬっけやなぁ」
「はぁ?俺、なっちゃんと一緒じゃないと学校子なぁーい」
ぎゅう
そう言って、抱きついてくる建斗。
「俺も、尚といっしょじゃないとがっこうこなぁーい。」
和哉まで真似して抱きついてきやがる。
「けんちゃんこないなら、俺もこーへんもーんっ。なっちゃんにも、会いたいからこーへんもんっ」
そう言って、龍まで抱きついてくる。
「おい。龍、俺と会えなくてもいいのかよ」
「あ。かずは...まぁ、ええのええの」
「なんも良くねーよ!!」
ごっ
「いたたたたたっ。殴らんといてぇ」
「おい。和哉」
「なんだ?なお」
「校長潰しに行くぞ」
「は。上等、俺もそれ考えてた」
と、にやっと笑うこいつ。この顔好きだなぁ
「ふん!俺も行くよ。龍ちんも行くでしょ?」
「行くに決まっとるやろ?あの、ハゲオヤジの根性ぶちのめしたるわ。」
と、二人の意思も固まったところで。
「行くぞ。こらぁ!」
『おう!!』
ドドドドドドドドドドッ
「なんだね?この、地響きわ」
「なんでしょうね。校長先生」
ドコッガコッ
「なんだ、扉の向こうが騒がしい」
『お前ら!ここは、校長先生の...ぐはっ』
「校長先生、外の様子がおかしいです」
「いったいなにが...」
しーん
「静かになったようだね。教頭先生」
「そうですね、校長先生」
バンッ
ビクッ
「何だね!君たちわ!!」
『クラス分け修正しやがれー!!』
「ふぅ、よかったね?なっちゃん、みんな一緒のクラスだよぉ」
「はは。でも、楽しかったなぁ
クラス分けごときでこんなことして。」
「ほんまに、馬鹿やなぁ俺ら」
「ほんとだ。なにやってんだか」
みんなで同じクラスになって、はしゃいだんだよなあの時。戻れるなら、戻りてぇ。
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