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客3
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騒がしい店で良かった。
誰にも信じてもらえないけど、俺は別に露出趣味があるわけでもないから、セックスを誰かに見せびらかしたいなんて気持ちは全く無い。気持ちよくなりすぎて、見られようがどうでもよくなることはあるが。
あれから、黒崎は十分すぎるほど俺を視姦したあと、「服を着ろ」と俺にまたしても命令し、服を着た俺を予約していた席に連れて戻ったのだ。
───ブーンブーンブーン
俺の体内から響く音は、幸いにも俺にしか聞こえていないようだ。
「じゅん君、あまり箸が進んでないね。口に合わなかったかな」
目の前で、お前は誰だ、というほど爽やかさを演出して、普通に飲食する黒崎。
「いただきます・・・」
箸を目の前の白子に伸ばした瞬間、俺の体はみっともないほどビクッと揺れてしまう。
黒崎が、持っているリモコンで俺のナカに入ってるバイブの振動を強にしたのだ。
「どうしたの、食べないの?白子食べると、精がつくよ?」
黒崎は薄ら笑いを浮かべて俺を見ている。そして、俺に見せつけるように皿に残っていた最後の白子を頬張った。
くそう。俺、白子好きなのにぃ。
コイツじゃなけりゃあ絶対にもう一皿奢らせるのに。
残念ながら、コイツと食事を楽しみたい気分ではない。
そもそもコイツも俺をいたぶるのが目的だから、きっと他のものを食べようとしても結果は同じだろう。
俺は観念して、黒崎の好む従順なドM男を演じる。
「もぉ、いっぱい、ですぅ・・・」
ナニが、とは言わない。簡単に涙目になれる特技を活かして、上目使いで頑張って、健気さを演出してみた。こんな状態が恥ずかしくてたまらない、というように身を捩ってそっと黒崎に手を這わせれば、正解だったらしく、店員を呼んで会計を始めた。
金を支払う黒崎の財布に、黒く輝くカードが入っているのが目に入った。通りで金払いがいいはずだ。まあ、持ち物やら見てれば、金を持ってるのはわかっていたが、小金なのか大金なのかで、俺としても心構えが違う。
俺は別に金が目的の売りではないが、相手が腐るほど金を持っているのなら、搾り取っても心が痛まないからだ。
「黒崎さん・・・」
立ち上がれない風を装う。実際はまだそこまでではなかったが、連続して与えられる刺激は、すでに俺のパンツを先走りでびしょびしょにするほどにはなっていた。
あー、もうこの店来れねえなぁ。
店員は明らかに様子のおかしい俺に気づいているようだ。
こんなに頬が赤くなって、息も乱れて、ちょっと前屈みなんだもんな、同じ男ならわかっちゃうよな。
ぐらっとなった俺を慌てて支えた店員には、俺のナカで蠢くバイブとローターの音が聞こえていたに違いない。
可哀想なくらい耳まで赤くした店員の腕から俺を奪い取って、黒崎が店を出ていく。
もう少し余裕のある状態なら、さっきの店員にも名刺渡せたのに、なんて商売熱心なことを考えていた。もしくは、現実逃避か。
外に大人しく引きずられながら、せめてラブホでもいいから、ベッドの上がいいな、とか思っていた。
外が嫌なわけじゃないが、外でスる体位は限られている。あまり体格のいいほうではない俺が何度も外でのプレイに付き合うと、本気で腰がヤバいからだ。
黒崎は俺の望むほど甘くはなかった。
連れていかれた先は、近くの公園のトイレ。
つくづくこの変態は、トイレが好きみたいだ。
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