アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
後悔3
-
「んッ・・・」
最中の喘ぎ声とは違う、少し苦しそうな声に胸が痛む。
純は、寝苦しいのか、いやいやと首を振っているように動いた。額に滲む汗を拭き取ってやれば、人肌に安心したかのように、表情が緩んだ。
「・・・ぃ、いか・・・で・・・」
うわ言のように何かを呟いて、純は再び深い眠りについたようだった。規則正しい呼吸と、穏やかな表情におれの張りつめていた緊張も解れていった。
長いまつげで黒く縁取られた瞳がゆっくりと開いた時、正直なところ、おれはかなり緊張していた。
純が何かを言い出す前に、先に自分から口を開いた。
「悪かった」
胡座をかいたままの姿勢だったが、そのまま頭を下げる。
純は、寝起きだからか、ぼんやりとおれの行動を見ているだけだった。
「その・・・体、大丈夫、か?」
大丈夫なわけはないだろう。純が気を失うほど揺さぶったのだ。腰だって、キツいはずだ。切れてはいなかったが、処理の時に見たアナルの縁は擦られ過ぎたためか赤く腫れていた。
おれの無茶なセックスに対する純の反応を、息を飲んで待っていたのだが、純の口からそのことに関しては何も発せられることはなく、おれが予想もしていなかった言葉が飛び出してくる。
「まさと、おなか減った~」
散々喘いだせいで、声は掠れてはいたが、その口調はあまりにも普段通りで。その内容にも、おれの気が一気に抜けていく。
「俺、アレ食べたい。あの、一番始めに作ってくれた、パンの煮込んだやつ」
・・・ズッパ・ディ・パーネのことだろうか。
動揺のあまり、純に何も言わずに、台所へと向かう。
確か冷凍のパンがあったし、昨日純用に作っておいた野菜スープもまだ残っている。頭の中で段取りができれば、あとは何時もの手順に身を任せるだけだ。
ほぼ無心で料理を作る。ズッパ・ディ・パーネだけでは間が持たず、有り合わせの野菜と残っていたベーコンでスパニッシュオムレツも作った。
出来立ての料理を純の元へと運ぶ。純がどういうつもりかわからず、妙に緊張する。人に食べさせることに慣れている自分が、こんなにも緊張したことはあっただろうか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
66 / 118