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後悔4
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「ん~、やっぱ、美味しいっ!」
おれの妙な緊張感とは裏腹に、純はただ無邪気に飯をパクパクと口に運んでいく。
その顔には、おれのような気まずさなんて微塵も感じられない。
あっという間に食べ終わった純は、全く手をつけていないおれの前の料理に不思議そうな顔をした。
「どうしたの?食べないの?」
きょとんとしたような顔は、純の小動物的な顔をより魅力的に見せて、思わず心臓が跳ねる。
くっそ、昨日やっちっまったせいだ。
昨日の妖艶さとのギャップに、鼓動が早くなっているだけだ。そう、自分に言い聞かせた。
そのあとも、いつものように、何でもない会話が続く。料理の名前やら、作り方なんかを興味深そうに尋ねては真剣な顔で聞いている。
その様子にようやくいつもの調子を取り戻したおれが、目の前の皿に手を伸ばして遅い朝食を始めた時だった。
「まさとってさ、料理だけじゃなくて、エッチも上手いんだな」
まるで今日の天気がどうだ、と言うよりも軽い調子で言われて、思わず口に含んだオムレツを噴き出しそうになった。
「・・・誉め言葉か?」
「誉め言葉じゃないの?エッチも久しぶりだったからかもしれないけど、普段俺、そんな簡単にトんだりしないもん」
なんと言っていいかわからなくて、とりあえず答えたおれの言葉にも、真面目な顔で返事をしてくる純。その様子からは、昨日のセックスへの嫌悪感など全く感じられなかった。
「ホント、ヨかったもん。おっきいしさ、硬いし、絶倫だし?おかげでよく眠れたから、調子も抜群だし。・・・またシて?」
まるで、料理のリクエストのように、セックスをねだられた。
その衝撃もだが、おれは自分とのセックスが、ただ快感の為だけだ、と言われたことのほうがショックが大きかった。おれの価値が勃起した時のチンコにしかないかのような言い方。
純の言葉に、なんと返事をしたのかも覚えていない。
ただ、おれの頭を支配していたのは、純はおれが手を出していいタイプじゃなかったんだ、という言い知れない苦しさだけだった。
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