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すれ違い1~sideまさと~
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純がおれの提案に頷いてくれてから、おれの気持ちは急速に傾いていった。
こうなってしまえば、なんで自分の気持ちを認められずにもがいてたのかってくらい、どんどん純を想う気持ちが止められなかった。
旨そうにおれの作ったメシを頬張る唇も、ぼんやりと出窓に腰かけて外を眺めている横顔も、セックスで何度もイかせると、とろとろになって幼い口調になることも。
全てが愛しく思えた。
何よりも、愛しく思う存在が、今自分の手の中にいる、そのことがおれを深く満足させていた。
思っていたよりも亮への報われることのない片想いは、おれの心に深く傷をつけていたらしい。
夢ではなく、現実に純を抱く日々に、夢中になっていった。
「まさとは、なんでいっつも俺のこといっぱいイかせるの?」
情事の跡を色濃く残した純が、おれに身を委ねながらそう尋ねてくる。
ことが終わってから、こうやって二人で微睡みながら布団にくるまるのが、最近の常だ。
それも、最初は純がかなり抵抗してなかなかできなかった。純曰く、『エッチのあとにそんなことしたことない!』だそうだ。
それを聞いたおれが、ますます後戯の一環だとして、ピロートークと言うかセックスの後のイチャイチャを推奨したのは言うまでもない。
明らかに経験豊富な純の、“初めて”の相手になりたかった。
「気持ちよくねーのか?」
おれは質問に答えず、わかりきったことをあえて訊く。
「きもちーけど・・・なんか。なんか、申し訳ないっていうか、俺ばっかりっていうか・・・」
案の定、眉を寄せて難しげな顔をした純が、つっかえつっかえ答える。
そんな顔も可愛く見えるのだから、おれはもう重症だろう。
「おれも、きもちーぞ?ほれ、あそこに証拠も残ってる」
「っ!そんなのわかってるけど!でも、なんかこんなのしたことないから・・・」
おれが使い終わった後のゴムの中身を指差してやると、カッと顔を赤く染めて純が反論してくる。
その様子が愛しくて、それと同時に、こいつが今までどんな経験をしてきたのかと思うと、胸が苦しかった。
セックスの後に抱き合ったり、二人でくだらねーことを話したり、何度もイかしたりイかされたり。そんなおれにとっては当たり前のセックスが、純は慣れないのだと言うのだ。これが、“ふつー”のセックスなのか、と尋ねてくるのだ。
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