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再会3
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「アイツ、ヨかったろ?」
田中の口調は淡々としていて、一瞬何のことを言われたのかわからないくらいだった。
「まぁ、元々の素質もあるんだろうけど、アイツにハマって男の味覚えたって奴は数え出したらキリがねえくらいだし、アイツが休んでる間、売り上げかなり落ちたしなぁ」
当たり前のことのように、純が商品であることを隠さない。
おれだってわかっていたことだったのに、無性に腹が立つ。
それは、目の前の男が純を抱いたことがあると暗に匂わされたせいかもしれない。
そんなおれの嫉妬心をよそに、淡々と話は続いた。
「アイツがなんであの仕事やってるか、知ってるか?」
なんとなく答えにくくて、曖昧に頷く。多分、純のあのセックス依存症的なこと言っているのだとはわかったのだが。
「なら、話は早い。・・・アイツはやめとけ」
まるで子どもに言い聞かせるように、柔らかく言われた。さっきまでの淡々としたものではなく、愚図る子どもをあやすような、優しい口調。
「アイツのあれは、病気だ。刷り込みにも似てるがな。お前じゃ治せねーよ」
言われることは想像がついていたが、なにも言い返せそうになくて、唇を噛み締めた。
「俺だってな、鬼じゃねえ。何度もアイツに足を洗わせようとしたんだ。アイツは気づいちゃいねーがな・・・でも、戻ってくるんだよ。今回みたいな痛い目を見ても」
そこからの話は、耳を塞ぎたくなるものばかりだった。
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