アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3 嵐の夜に。1
-
遙side
その日は晴れていたが夕方から嵐になった。
幸い俺はいつも傘を常備していたけれど、それも嵐のせいで意味は無く結構濡れるハメになった。
最悪だ。今日バイトだし…。
バイトが終わってトボトボと歩いていた。
俺の住むマンションからバイト先が近いことのメリットがこういう時に現れる。
俺がいつも通るトンネルは、昼間もうす暗く、人通りの少ない。
車はもちろん滅多に通らないし、閑散としていて、サスペンスとかでよく見かけるような犯罪フラグが立っている。
こんな所は男でもここ通るのは気が引けるが、これは家への1番の近道なのだ。
車が通らなさすぎて通った時には内心焦るし、逆に不審に思うくらい何もないのに怖い。
「今日はなんかありそうだなぁ」
そう呟いた瞬間、俺は何かを踏んづけた。
「に゛ゃ!!?」
「うわっ!!」
言った矢先のことでかなり動揺する。
ななななななななななんだ!??
「…ね、ネコ?」
ケータイのライトで照らしてみる。
「にゃっ!」
そこに、耳と尻尾の付いた人間がいた。
「なんだ、こいつ!?」
まて、落ち着け俺…友達にもネコ科の人間はいるじゃないか。
ただ道に迷った子どもか、家出した子どもに違いない
「にゃう…」
ん?震えてんじゃん。怖いのか?寒いのか?
よく見たら、すごい薄着だ。
「お、お前大丈夫か?怖がらなくていい、ほら」
そう言って、手を差し伸べてみた。
早く警察に電話しないとな…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 636