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36 ちなみに作者は1人でカレー作れません。
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ココside
「ねぇ、この次はどうするの?」
「こうやって玉ねぎを半分に切って……そうそう、同じ薄さで切るんだぞ」
「………ぐずっ、ぐずっ。めぇいだい…」
「我慢だ。」
「………ぐずっ、いだい……っ」
「我慢だ。」
そんなこんなでやっと玉ねぎを三つ分切り終えた。
涙がボロボロ零れたけど、玉ねぎをたくさん使った方が美味しくなるとハルが言うので、鼻を啜りながらなんとか全部切った。
「次はニンジンをピーラーで剥いて、半月切りな。俺は玉ねぎ炒めるから」
言われた通り、ピーラーでニンジンを二本剥いた。
ニンジンは思った以上にカタくてなかなか包丁が通らない。
「んっ!か、たいっ」
「頑張れ、包丁だけは振り回すなよ〜」
「……いだっ!うぁ、血…」
「あ、大丈夫か?」
何の気なしにその切った指を口に含むハル。
「ふぁ…っ!」
チリッとした痛みと、温かくてぬるっとした感触が人差し指から伝わってくる。
柔らかな舌が絡みついて、肌が粟立っておまけにゾクゾクする。
ちゅっと血を吸われただけなのに、腰の付け根がビリビリしては何かイケナイことをしているみたいに思えてくる。
余計に自分が浅ましいと感じてしまった。
「あ、悪い。つい」
「あ………っうん」
銀糸が指先からハルの口にかけて繋がっている。
それが生々しくて、さらに恥ずかしくなって湯気が出るほど熱くなる。
ぽーっとしてしまって、空返事しか出来なかった。
人差し指のハルの口に入っていた部分がものすごくドクドクして熱い。
頭が混乱して何も考えられない。
今さっきの出来事が衝撃的過ぎて放心状態だった。
いつの間にかその指先には絆創膏が巻かれていた。
「まったく、気をつけろよ?」
と言いながら顔を覗き込まれた。
顔近い……っ
全身の毛がブワッと逆立った。
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