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38 いただきます!
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ココside
「さっ、こんなもんかな」
「いい匂い…」
カレーの香りが鼻孔をくすぐり、口内で唾液がじわりと滲み出る。
「これ絶対うまいぞ。ココが一生懸命作ったからな」
ハルの言葉に思わず口角が上がる。
「ふっ、へへ…っ」
「なんだその顔…。気持ち悪いぞ」
「な、何でもないっ」
よだれを服の袖で拭きながら、慌てて口元を隠した。
ハルがご飯をよそってくれて、オレがルーをたっぷりかけた。
オレ専用の木のスプーンと、ハルの使っている金属のスプーンを並べる。
「いただきます!」
「いただきます」
「あれ、すごくおいひい……」
「俺が作ったカレーよりうまいぞ」
自分が思ってたよりも美味しくて驚いた。
途中まで切ったニンジンは大きさが不揃いで、まだ若干芯があって、肉も少し焦げてしまっている。
それでも、お世辞にも褒めてくれるのがとても嬉しかった。
まだハルの料理の腕は劣るけれど、何かハルの力になりたいから、
今度は本当に一人で作って驚かせたくて密かに夕食を一人で作ると決めた。
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