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132 初詣2
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遙side
青く澄んだ冬空の昼、俺たち二人で初詣に行った。
正月が明けて三日目、流石にそれほどたくさんの人はいなかった。
ココは神社を生まれて初めて見たらしく、ほんの些細なことに対しても目をキラキラ輝かせていた。
「ハルっ、なんで真ん中通らないの!?」
「真ん中は、神様が通るから道を開けてるんだ。」
「へー!へー!じゃぁ、なんで神社の人はみんな寒い格好してるの?なんで?」
「あれは、神様に使える人が着るユニフォームみたいなもんだな…多分」
「じゃぁ、じゃぁ!この変な曲は何なの?」
「あぁ、これは越天楽っていうんだ。たいていどこの神社のでもなってるんじゃないか?」
次から次に質問を投げかけて、答えてやると幼い子のようにキャッキャと喜んだ。
それを見る俺もつられて笑みがこぼれる。
今年は、何か願いごとをしてみようか。
ココのせいで性欲だけはあるが、基本的に俺は欲求が少ない。
毎年願いごとなんてしてないから、もしかしたら叶えてくれるかもな。
「ココ、お前ちゃんと願いごと決めとけよな」
ぶっきらぼうに言った俺に、ココはいつものように明るく頷いてみせた。
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