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サキくんのお家②
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「もしかして、卒業してきたの?ドーテー」
「!!!」
おはようとか、お帰りとかの挨拶も何もなく、一言目から、そんな……!!
兄弟とはそんなものなのか?僕は一人っ子だから、分からない。
朝っぱらから、何て事を言ってるんだと思いつつ、サキくんは経験豊富そうに見えて実は未経験だった事に衝撃を受けた。
いやしかしお兄さんが知らないだけで、実は…なんてこともあるかも知れない。
前にコンドームを買いに行かされた事があったし…おそらく…。そう思っていると、からかうような声がした。
「こんな事なら、お前にパシらせたコンドーム、一個あげときゃ良かったね〜」
そう言って、ケラケラ笑っている。
パシらせた、というのは僕がうまい棒と共に買ってきたアレのことのようだ。
サキくんのじゃ無く、お兄さんの物だったんだ…。
そう思うと自然と顔がにやけだす。
僕にとってサキくんはどんな俳優よりアイドルよりモデルより、ずーーっと魅力的でカッコイイ男の子だ。
僕以外にもその魅力に気づいた人はたくさんいたはず。今はいないにしろ、昔付き合ってた人がいてもおかしくないだろうとおもっていた。
でも、先程のお兄さんの発言を聞くとまるで女気がないようで。
まだ真実かは分からないけど、僕はなんだか嬉しくて小さくガッツポーズした。
そんな感情に支配されると共に、ひとつ気になる事があった。
お兄さんはなぜあんな買い物をサキくんに頼んだのだろう?
もしや、思春期の少年の恥じらう姿を見たかったのだろうか?
そうだとしたら、サキくんのお兄さんはどうしようもない変態なんじゃ…。
いや、でも。
「………恥ずかしがる…サキくん…か…」
「……………」
いやいやいや、なんてこと考えてるんだ僕は。一瞬、ほんの一瞬だけイヤらしい妄想をしてしまったが、あわてて首を振り中断する。
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