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昼 3 (優side)
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勢いよく腕を引かれて、気づいたら俺の唇と夏木のそれが重なっていた。
「 僕は、優が好き 」
俺の目を真っ直ぐ見つめてそう言ってくる夏木。近くで見ると、長い睫毛が一本一本ハッキリ見える
こいつやっぱ綺麗な顔してるな…
……いやそこじゃねえよ
「…俺男なんだけど」
「性別なんて気にしないよ。同性愛なんて、世界的に見れば珍しくもおかしくもない」
ここは日本です。
って翔を好きな俺が言えるはずもなく…
「ダメ」
翔が夏木に掴まれてない方の手をキュッと握ってきた。
「優は俺のだから。」
なっ…
はっきりと言われた言葉に思わず顔が赤くなる。
そんな俺を見て、夏木は口を開いた。
「知ってるよ。
最初から、2人が好き合ってることは知ってた。
花火大会の日、キスしてるとこ見ちゃったし。
でもさ、」
夏木が掴んでいた手を離して、今度は俺の肩を引き寄せた。
「これから僕に気が向くかもしれないでしょ?」
それを聞いた翔は夏木を睨んで、俺の頭を自分の胸に押し付けるように抱いた。
「その可能性は0だから」
右に左に引っ張られて、俺はただされるがままに傾き、
拓哉はその光景を見て、ただため息をついていた。
キーン コーン カーン コーン
タイミング良く昼休み終了のチャイムが鳴り、三人を置いて俺は逃げるように教室に帰った。
…って、どうせ同じクラスじゃん…!!
それに気づくのは教室に着いて息を切らしている時だった。
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