アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ファッションショー 3
-
「では一つ目!今回優君はネココスですが、優君は猫派ですか犬派ですか?」
あ、なんだ、余裕な質問
「どっちも好きですが猫の方が好きです。自由奔放だけど甘える時には擦り寄ってくる感じが可愛くて!…ぁ…にゃん…」
危うく忘れるとこだった
舞台袖の佐藤さんの目が怖い…
「ほお!では優君もネコ役なんでしょうか!
気になるところですが、次の質問に参りましょう!」
いやさらっと言ったけど俺がネコ役ってなんだよ、確かに今は猫だけど…
「彼女はいますか!」
…うわぁ…
彼女…翔は彼女ではない…よな?
うん、じゃあ彼女はいない
「いません、にゃ」
「ほお!では恋人はいますか?」
……え?
彼女いないって言ったじゃん…
翔は確かに恋人…だよな…
いやでもこれでいるって結構な暴露じゃないか?”彼氏”がいるって言ってるようなもんだし…
嘘、ついてもいいよね…?
そうだよ、絶対本当のことを言わなきゃいけないわけじゃない
「…いませんにゃ!」
「お!優君はフリーのようですね!これは文化祭が終わった後告白が殺到するかもしれません!
では質問はこの辺で!
優君、最後に一言をどうぞ!」
ふぅ、ようやく終わった
PR、PRっと
「皆さん、1年C組は喫茶店をやってます…にゃ…オススメはスコーンです、にゃ。是非立ち寄ってください…にゃん」
あぁぁぁ今更だけど恥ずかしいんだよ!にゃんって!!!
もう!早く終わらせてやる!!
「文化祭っ、楽しんで行ってください!
にゃんっっ」
自分がいたたまれなくて、PRをヤケクソで言い終えるとダッシュで舞台袖に入った。
戻ったそこには笑顔の佐藤さん
「お疲れ様!にゃーはぎこちなかったけど質問ちゃんと答えてたし、戻ってくるとき尻尾振ってて可愛かったから良しとするわ!
最高に盛り上がってたわよ」
良しとするわって…こっちは必死だったんだぞちくしょう…
まぁこれでこんな格好とはおさらば…
「今日と明日はその服着ててね?」
「…え!?なんで!!」
「だってその格好で宣伝しといて店来たらその子普通の制服でしたーって言ったら詐欺もいいとこでしょ?」
…俺からしたらあんたの言う事の方が詐欺なんだけど…
「というわけでよろしく〜〜♪」
「え、ちょ…!」
そのままスキップで行ってしまった彼女の後ろ姿を俺はただ呆然と見送ることしかできなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
85 / 182