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無理矢理 (優side)
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「あぁ、そうだ、連れてきた理由、行ってなかったな」
翔の電話の内容すら分からず終いで俯く俺に、目の前の男が思い出したように言った。
「お前はこれからうちの組の組長に売られるんだよ」
男の言葉に、目を見開く。
「は…?…お、俺は男だぞ」
「あの人はそっちの趣味があるんでな。遊び相手探してたんだよ。
ま、もうすぐいらっしゃるから楽しみにしとけ」
ニヤリと男が笑った時、ちょうど扉が開く音が聞こえた。
耳に聞こえるほど心臓が跳ねた。
嫌だ…嫌だ…!!
逃げたくても逃げられない状況に恐怖が心を占める。
「ほお、この子か」
「はい、組長。」
ゆっくりと顔を上げて組長と呼ばれた男を見る。
40代くらいのようだが筋肉が程よくついた体や整った顔からは若々しさが溢れていた。
…こんな状況でなければ、カッコ良くて優しそうな人に見えたかもしれない。
ただ今の俺は、俺を見下ろすその人が怖くて仕方なかった。
組長は懐から小瓶を取り出し、俺の前にしゃがんだ。
「口を開けろ」
俺に近づいてきて、小瓶を口元に寄せながら冷たい声で命令した。
小瓶の中身が、俺にとって良いものな訳がない。
それが分かっているのに素直に口を開けるような真似は出来なかった。
「チッ…」
組長は小さく舌打ちをして、
突然俺の首を絞めた。
「かっ…!!」
急に呼吸ができなくなり、苦しさに目を見開く。
「逆らったところで、苦痛が待っているだけだぞ。
あぁ、それともそういうのが好きなのか?」
首を絞める手に力が入り、頭が熱くボーッとしてくる。
反対に指や足先には冷えていく感覚が広がった。
もうやばい…
そう感じる頃、今度は急に手を離された。
「…ガハッ、ゲホッ、ガッ、ヒュッ!」
求めていた空気が一気に入ってきたため激しくむせ、肩を上下させながら荒い呼吸を繰り返す。
すると突然顎を掴まれ、開いていた口に液体が流し込まれた。
しまった、と思った時にはもう遅く、俺の口は男の手で塞がれた。
それでも口に入れたものを頑なに飲み込まないでいると、組長はフッと笑い、俺の鼻をつまんで来た。
「強情なのは結構だが、飲み込むまで離さないぞ」
…ゴクリ
再び気道を塞がれた俺は、いよいよ飲み込むしかなかった。
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