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羽化~翅翼~ 其の弐
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欲望にけぶる眼で私を見つめ、覚えたての快楽を貪欲に求める伯岐はとても色っぽい。
「伯岐……?」
「仲影はいいのですか……?」
完全に昂奮しきっている私のそれを見てのことだろう。君子たるものこの程度で我慢が効かないようではいけない。とはいえ……。しげしげと私のそれを見ている伯岐に悪戯心がむくむくと芽生える。
「気になるなら触ってみるかい?」
「あっ……えと、その、」
慌てて頬を染めて目を逸らす。まあ、興味を持っているのならそれでもかまわないのだが。伯岐の繊手がゆっくりと私のものをなぞっている。何とも形容しがたい昂奮が私を包んだ。
「う……っ」
「い、痛いですか……!?」
「いや、続けてくれるかな」
恐る恐るしているから大した刺激ではないのだが、いたいけな少年に淫らなことをさせているという事実は背中にぞくりとするものを感じさせられ、思わず喉が鳴る。伯岐を抱きたい。その欲求は募るばかりだ。
「伯岐……君と繋がりたいな」
「つながる……ですか」
しかし、どう説明したものか。この様子だと本当に男女のことすら知らないようだ。例え話にしては生々しいかもしれないが、こんな話を伯岐にしてみることにする。
「東の島国にはこんな神話がある。男神と女神がいてね、この二柱の神がその島を生んだとされているのだけれど、男神は女神にこう訊くんだ。『あなたの体はどのようにできていますか』と」
それを聞いた伯岐は己の身体をしげしげと眺めている。特に、己のさっき欲望を吐き出したそれをじっと見つめていた。
「女神は答える。『私の体には、成長して、成長していないところが一ヶ所あります』と。……わかるかな?」
「多分……?」
分かっているような分かっていないようなよくわからない返答。必死で想像している伯岐も可愛らしい。しかもこんなことを想像させているのだと思うとたまらない。
果たして私はこんなに変態だっただろうか。
「男神がそれを聞いてこう提案するんだ。『私の体には成長してし過ぎたところが一ヶ所あります。そこで、この私の成長し過ぎたところであなたの成長していないところを刺して塞いで、国土を生みたいと思います』とね」
「それって、つまり……でも、私も仲影も」
「ああ、二人とも男だね。……男同士でもやろうと思えばできるんだ。子供は作れないけどね」
伯岐の目が大きく見開かれる。頬を染めて、少しばかり嬉しそうに見えるのは私の気のせいだろうか。何度か言うか言うまいかをためらって、意を決したように私を真っ直ぐにみて告げる。
「思っていたんです、私が女なら……って。仲影、したいです。あなたと繋がりたいです」
この喜びをどう表現すればいいだろうか。そう思っていてくれたことが純粋に嬉しい。愛おしい人が己を受け入れてくれるとはっきりと言ってくれた何物にも代えがたいこの感情をどう発露させればいいのやらわからない。
優しく優しく伯岐を抱き尽くして、嫌というほど悶えさせてやろう。
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