アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
難問
-
「あ!そういえば来週からは中間考査だからな!補習とかでなくていいようにしっかり勉強しとけよ〜!!」
数学の時間、数学の担当の担任が思い出したように中間考査の話をしていた。
……………やばい、忘れてた…
あいつのこと考えてたらテストのこと完全に頭になかった……
って、違う違う!!!!!!間違った!!断じて違うよ?!?!?!別に?あのカスライオンのこととか?どうでもいいし?気にしてないしね!?!?
それはそうと、本当このまま勉強しないで中間考査を受けると確実に補習になりそう……いや、勉強しても危うい…特に数学と英語な…入学早々赤点はマズイ気がする……
数学の授業中そんなことを考えていると、授業はもう練習問題まで進んでいるみたいだった。
「朝霧ー!これ解いてくれるかー?」
………は?…何いってんの先生……50点満点の小テストで、空欄は全て埋めたにも関わらず2点だった俺が解けるわけねぇだろ…まず何を求めるのかさえ分かんねぇよ……てか、そんな事より俺は隣にいるカスライオンのことでいっぱいいっぱいなんだよ!!!!間違った!!考えてないよ!!!
「いや、無理ッスね」
いくら考えても分かるわけないので潔く指名を断る。
「これはちょっと難しいかなー…じゃあ、一之瀬!この問題を解いてくれ!!」
きっと担任は、獅音なら解けると思って指名したんだろう。
……でも返事がない……
「………」
ちらっと隣の席を見ると、獅音はご丁寧にふわふわのタオル敷いて机にうつ伏せ、規制正しい寝息をたてていた。
「きゃーん♡獅音くん寝てるぅ!可愛ーい!」
「寝顔まできれーい♡」
「ふわふわタオルまで敷いて気持ちよさそー♡」
周りの女子の反応に疲れる…♡つけすぎ。声が黄色いから耳に悪いな。
……ほんとに気持ちよさそうに寝やがって…ムカツク…
イラッとして思いっきり机の脚を蹴った。
「っ!!?…………お前か…」
びくっとして起き上がったあと、蹴ったのが俺だと分かると機嫌悪そうに俺の方を見た。
「……問題…当てられてるから起こしてやっただけだ」
黒板を指さしながら言う。
「…あ?………3x²」
獅音は、答えだけ言うとまた机にうつ伏せて目を閉じた。
「おっ!正解だ!!さすが一ノ瀬だな!!でも授業中寝られるとちょっと悲しいぞ先生!!!」
そんな声にも聞く耳を持たず、しばらくするとまた規制正しい寝息が聞こえてきた。
……………こいつ授業聞いてないくせになんでこんな分かってんの?!…家で勉強してるからだろうけど……ガリ勉野郎が!!キモ!!死ね!!学力分けろ!!
むかついたのでもう一回、机の脚を蹴った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
104 / 315